火をつけたアナタの責任最後まで(虎丸)/竹書房・BAMBOO COMICS


植木職人の手伝いをしていた等は、その家の息子・武夫が男の写真を見ながら自慰に耽っているところを目撃してしまう。面 白半分に口止め料として、等は武夫と関係を持つのだが…。(J)

じゃあな

 この人が次に描くものは面白いはずだ。そう思って狙っていた虎丸最新刊。ホラやっぱり面 白…い…けど、何だか望んでいた面白さはコレだっただろうか。いやでも下品ながらも面 白かったよ。どんな修羅場でも冷静にツッコむ作者とキャラクターの他人事さがスゴイ。
 「寝台特急シアワセ行き」はある意味、起承転結が見事だったかも知れん。やまなしおちなし意味なしがやおいの語源という説もあったが、こういうヤマ場とオチの付け方ってどうなんだろう。これもやおいと呼べるのか。
 桜井しゅしゅしゅ、B・Tあずま、虎丸は、人によってはお金の無駄、時間の無駄 と怒り出しても仕方がないが、私はこのくだらなさにうっかりハマってしまう。中でもキャラクターがハッピーな虎丸には弱いようだ。

★★☆
俺様
表紙を見た瞬間、山田ユギ絵がヘタレになったな〜と思ってしまった。 すまぬってそれどっちに謝ってるの?という突っ込みはなしにして。 下品加減が面 白いのだが、受攻が思っていたのと違ったりすると それもギャグの一貫か〜と受け流して読んでしまう自分が怖い。 ギャグの度合いにうっかりハマってしまうので「なんでやねん!」 という突っ込みを入れながらも流されて読みきってしまうのだった。
★★☆
フェネギー
こりゃ妙に面白い。綺麗に描こうとしていないところがいい味付けになっている。想像通 りの展開にならないので読んでいる方が肩透かしをくうところが癖になりそう。 退屈な日に馬鹿馬鹿しく笑えるエロでも読みたくなったらこの一冊。
★★☆


最悪(ひちわゆか)/ビブロス・ビーボーイノベルズ


エリートビジネスマンの英彦が嵐の夜に再会したのはかつての恋人・有堂。強引で頑丈で無神経な男にほとほと愛想を尽かして逃げ出したのに、こんなところで出くわしてしまうなんて…。まったく変わらない有堂のふてぶてしさに、苛立ちながらも惹かれてしまう英彦だが…(J)

じゃあな

 理知的な美貌のエリートビジネスマンである。強引でワイルドな成り上がりの偉丈夫である。逃げたがる受をケダモノな攻が執着して追い回してくれるのか。そして挿絵が石原理。なんかもうこれだけでお腹いっぱい夢いっぱい。ごちそうさまでしたと本を置きそうになる。
 実際に読み進んでみると、英彦は登場時こそクールな美青年だが、結構頭に血がのぼりやすく俗っぽいところでブチッとキレる。爆発するのは大抵、食べ物の恨みである。あら、思ったよりもデキた人ではなかったわ…というのが正直な感想。有堂は有堂で、英彦を勝手気ままに振り回すくらい傲慢で鈍感なのかと思いきや、変なところでデリケートで小心者だったりする。プチクロモズを期待してかかるとはずされるが、これはこれでかわいい。
  本誌読者からはイメージが変わってくるので不評らしいが、書き下ろしのジェットコースターストーリーの方にこそ、ひちわゆかの真価が出ているようで私は好きだ。なんたって私は彼女の作品では「お願いダーリン」を最も高く評価しているのだ。ギャグ描いてくれ〜ひちわゆか〜。今更続編出してくれ〜ビブロスぅ〜。

★★★


君が望むなら!(桜川園子)/桜桃書房・GUSTコミックス


ティーンモデルのリキがこの世界に飛び込んだのは、先輩モデルのショーヘイの美貌と色香に一目惚れしたから。何とか二人の距離を縮めたいリキだけど、天使の笑顔で鬼畜なショーヘイには罵倒されてばっかりで…。(J)

じゃあな

 のっけからアパレル。ファッションモデルときたか。BL界のファッション界はいつでもエキサイティング。どんなスゴイ物件(凄い衣装、凄い名前のモデル、凄いオカマのデザイナー)が出てくるかと楽しみで本を持つ手が震えたほどだが、とりあえずすぐに舞台はショーヘイのマンションに動いてしまうので、ちっ、つまんねえ。とりあえずブランド名「HIP&LIPS」というのを「ケツと唇」と直訳してみるに止まった。あとはテツさんのサングラス。それいびきストッパーと違うか?
 誰でも6分くらいで思いつきそうなストーリーの連発だが、やや古くさい絵柄とベタすぎるキャラクター設定があいまって、安心して読めるなつかしい仕上がり。うまい棒の味わい。たこ焼き味。
 私は自分自身が物凄い語呂合わせの三姉妹に生まれついているので、言う資格はないのだがしかし、桜川園子は兄弟姉妹の名前を徹底的にシリーズ化する傾向にあるな。三つ子が出てくりゃ冬樹と夏彦と秋緒。姉弟なら郁海と郁江。世の中の親みんながみんな、うちの親みたいに統一感ばかりを重視して名づけているとはどうも思えないのだが。

★★
俺様
この人も違う意味で期待を裏切らない人だ。ありがとう桜川園子。テラさんのサング ラスは いったいどうやって彼の顔にはりついているのだ?教えてくれ。思った通 りの素敵な アイテム &衣装には期待通りなのであまり驚きは持たないのだが、他の話で普通 に生活してい る人の 普段着の方がすごくてまいった…。ベタな話とベタなキャラ。たぶん十年後も同じ話を読めるだろう。 そして同じような事を書いてしまう自分、って十年後もミシュランは続いているのか? !


G線上の猫(宮城とおこ)/大洋図書・CRAFT COMICS


音楽一家に生まれ、ヴァイオリニストとして将来を嘱望されている高校生の理也。プレッシャーに押し潰されそうな日々の中で、真面 目で大人しい理也とは別の、もう一人の「理也」が生まれてしまう。野良猫の様な理也を放っておけない大学生の篤志と、飼いならされた理也に執着する先輩の香坂。二人で一人の「理也」との関係は…?(J)

じゃあな

 「宮城とおこって誰だっけ、確か読んだことあったけど思い出せないな」と思って買ったが、読んでも結局思い出せなかった。単に館野とおこと勘違いしていたのかも知れないな…名前以外なにひとつとして似ていないが…。
 で、本作ですが、なんか絵が可愛すぎてダメかも、と思った。そもそも「りや」なんて名前でもう駄 目(「理也」と書いて「としや」ならまだ納得出来たが…さすが音楽家一家、つける名前も大衆を超えている)…と、思っていたが、読んでみると結構面 白かった。理也と篤志で「うーん50点くらいかな」理也と香坂で「うーん52点くらいかな」(ちょっと上らしい)と、それぞれ「普通 よりちょっといいかな」くらいのボーイズラブだったのが、一作にまとまると読み応えが出てきて平均以上か。50+52が100点を超さないのが、BL力学の不思議なところだが。
 篤志も香坂も悪くないが、そもそも理也は一人しかいないわけで、どーすんの?? まあ黒理也も白理也も篤志には好感を持っているようなので、篤志の方が分がいいかなーと思いつつ、私は香坂先輩の方がタイプだ。先輩なんだから理也の事を「あんた」と呼ばずに「お前」と呼んでほしいものだ。これで香坂が後輩で「あんた」と言っているなら、迷わず香坂にダイブだが…。

★★
俺様

ああ、この人はファンロードの人だ…。それが表紙を見ての第一の感想だった。 そしてその後はコバルトの挿絵の人?疑問系にしなくてもそうなんだってば…。 昔ながらの透明感はあるのだが、それは何か画面が白いからそう思うのかな? CRAFTは何かいつも装丁で惹かれてしまうので、ちょっとデザイナーの思惑に はまってる自分が悔しかったりする。「黒」は別にありがちネタねと思いつつ、 香坂が出た途端「あら、いいじゃない」とポイントアップでした。練習室が一番 気に入ったかも。そして女の子キャラがかわいいのも良い。でも、キレイすぎて 汚れちまった俺様にはまぶしい作品だった。

★☆


我らの水はどこにある(山田ユギ)/芳文社・花音コミックス


幼い頃から面倒を見ていた竜彦が勝手に退学届けを出し失踪した。 捜索を命じられた至は昔の面影だけを頼りに竜彦を探す。 やっと見付けた竜彦は偽者で、本物の竜彦は昔の面影など まるでなかった。 (O)

俺様

花音編集部、ナイスお題です。グッ!そして口絵をおかずに 何倍も飯が食えるではないですかーっ!!ご馳走様なむなむって 口絵でもうお腹イッパイなの自分?本編まだまだこれからよ…。 大幅加筆修正とありますが連載をまるっきり読んでいないので、 何がどう変って増量になったのかはまるっきりわかりません。 それでも面白いです。二つの話が絡み合っていて、竜彦の方が お気楽な分真治の話が辛かったりしますが、そこは山田マジック。 殺伐とした中にも絶妙に笑いが入ります。征ちゃんが隠し事なく ちゃんと全員に説明していればこんな大騒動にならなくて 良かったような気がします。ユキエちゃんのゴジラぶりがたまりません。

★★★☆
愛恵
まず気になったのは、結局至は500万丸儲け?! ってこと。寺沢に払った金は 戻ってくるんでしょ? いいなあ、美味しいなあ。お金大好き至にとっては竜彦とラブラブになるしで、素晴らしい坊ちゃま失踪事件だったんでは。美少年が大好きな私としては高2で髭面 の竜彦にはちょっとショックだけど、甲斐性がありそうなのでま あ良しとするか。何より地元の名士の息子だしね、ニヤリ。至は性格的にもビジュア ル的にも超好みの受けでグー。ただ、書下ろしの「あなたに奉仕させるわけには」と いう台詞にはのけぞったけど。うーむ。どこまでも主従関係。脇の真治のトラウマの 話とかかなりヘビーな内容も盛り込んでんだけど、あくまでも軽くサラッと笑える一 冊でほんとに面白かった。とにかく山田ユギの描く女の子&女性はアマゾネスでサイ コー!!
★★★★


幸福のカテゴリー(西村しゅうこ)/コアマガジン・drapコミックス


フリーライターの土屋が雨の日に拾った少年は、かつての恩人の忘れ形見・征久。父親を自殺という最悪な形で失った征久は、人を信じる心を持たない。その事に責任を感じる土屋は何くれとなく征久の面 倒をみるのだが…。(J)

じゃあな

 アドベンチャーゲームならあっと言う間にゲームオーパー。よくこれだけ間違った道を選べましたねという気がする。なんで人間不信の高校生が家を出ていこうとするからって強姦する…? これまで親切にしてくれたおじさんが、カラダ目当てのホモでしたとわかったら、もう立ち直れない様な気がするのだが。しかも、征久の父親の死に責任を感じているにも関わらず、その息子に手を出すってアンタ、お父さん草場の陰で泣いてますがな。これでうまくいくあなたたちは奇跡。ミラクルバカップルにもはやかける言葉はない…。
 挿絵ではわりと好きな西村しゅうこだが、征久の平凡なキャラクターデザインがどうもピンと来なかったせいか、漫画はそうでもないかなと。全官僚の給与明細が出せる女子高生の存在は特筆に値するかも。アンタ凄すぎだわ。

俺様
土屋の暴走っぷりがとても凄く、未成年強姦に至った時にはどうしてくれようかと思ったのだが、その途端ラブラブモードが上がってしまい、征久以上に読んでる こっちが戸惑ってしまった。土屋、オヤジ狙いだと思ったのに〜!!って何に 期待しているのだ自分…。でも土屋を目にかけ息子を大切に育てて来たのに どちらにも裏切られ、父は本当に草葉の陰で泣いてるよ…。川田の一人 アフレコはナイス突っ込みでした。そして、スーパー女子高生。あんた過ごすぎで す。 そんなスーパーガールとは土屋と付き合ってなくても征久は付き合わないと思いま す。 ところで作者なんですが、知らない人だよな〜と思っていたら、折り返しの似顔絵で 私が買ってる日常4コママンガ(同人誌)によく出てくる人だとわかりました。すい ません どうもあの4コマのせいで普通にマンガ描いている人だとは思ってませんでした。反 省。
★☆


真っ赤に流れる僕らの血潮(虎丸)/光彩 書房・光彩コミックス


お坊ちゃまの類と、その専属運転手の佐倉。奔放な類はいつも佐倉の気を揉ませてばかりだが、本当はクールな佐倉に本気になって貰いたくて…。(J)

じゃあな

 この人はすげーぞ。ホモ漫画読んでりゃ必ずどこかで「おいおい、そりゃねーだろ」とツッコミたくなるものなのに、虎丸の場合、読者より先に作者がツッコんでいる。「なにゆーてまんねん」とハリセンを構えた瞬間に「んな阿呆な」と誰かに先に言われてしまったような気がする。ホモミシュランのツッコミを超えた作家。ある意味非常に悔しいが、あちらとしても別 段誇りには思わないだろう。
 大体もう裏表紙からして「売る気あんのか?」って気がする。やりたいように生きている虎丸。下らぬ 茶々は入れません。もう黙ってついていきます。

★☆
俺様
表紙を見て「ほう」と思ったのだが、中を見てビックリ。この人はいつも 何かしら私を驚かせてくれる。エッチする前に止血止血!私は自分が血を流すのは平気ですが人の血はダメなんです〜!カラーでなくて良かった〜。そしてとーちゃんのキャラの凄さに脱帽。類、気をつけてっ! 遺伝ってあるのよ〜っ!違う意味での勢いは相変わらず凄く、その勢いの ままに読みきってしまう。すまん虎丸、俺様持久力ないので途中で酸素と 水持って待っててくれよ…。
★☆


ラブオール(逢坂みや)/マガジン・マガジン ジュネコミックスピアスシリーズ


テニススクールで再会したかつてのダブルスの名コンビ・敏章と秀一。出会った日から、敏章への思いを隠し続けてきた秀一に、敏章はさる事情から「セックスをしてみないか」ともちかける。(J)

じゃあな

 ともかく表紙に騙されてはいけない。こんなに爽やかな雰囲気なのは、粗筋に書いた表題作だけで、あとはトンデモ世界のトンデモSM無軌道バイオレンス(?)ハードホモだ。
 松井のネット超え打球が危ない為に球場のバックフェンスを高くしたとかいう逸話があったが、逢坂みやも既存の単位 ではおさまりきらず、どんどん彼女独自のスケールが必要になってきて困る。いつでもバッケンレコード。もうこの作品の日本はジパングでもジャポンでも表現しきれません。「TOKYO夜曲」はキョーレツだった…。なんだ、なんで少年達は、カリスマDJがカリスマだからって、全裸にしてハリツケにしてみるんだ。しかも自分でぷすっと挑戦してみて、大流血しながら「カリスマは絶対イイ」って、もはやこちらとしてもどんな顔をしていいのかもわからない。ハリツケにされたカリスマのガリバー旅行記ぶりに読んでいる私もすっかり萎えた(というより引いた)が、いきなり自分をハリツケにして勝手に流血している少年達を見て、カリスマ、アンタこそ萎えろと思った。そこで維持出来るあたり、さすがカリスマ。「ベビィなままで」・「ヘビィな現実」おお、ちゃんと韻を踏んでいますね。粋なライムトーク。さすがカリスマ。でもどうかカリスマ、日本を誤解しないで。あなたが今いるのはジャパンではありません。たぶんイスカンダルあたりかと思われます。
 内容のキョーレツさに自己防衛本能が働いて、読んだ端から記憶が封印されてしまうので、志賀さんのこれまでのいきさつをすっかり忘れたが、あの人の過去ってもう出てたっけ? 書き下ろしの「未経験の俺が」という台詞に「? どっちが受?」…だって志賀さんは一度や二度はあるでしょー…って事は志賀×カリスマ? と首を傾げ、どうやらカリスマ×志賀らしいと気づいた時には「えーっ、志賀さん、初めて?!」とびっくりした。そして、志賀さんの初めての相手がカリスマだという事に更に愕然とした。ギャーッ、イヤーッ。もったいないーッ。
 もはや逢坂みやには、かつて捧げた称号・イタキングもコワレキングさえも生ぬ るい。謹んで「イタ獣王」の名を進呈するが、これが彼女の最終形態かどうかは定かではない…。





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