歌わないソムリエ(長谷川 忍)/ビブロス・ビーボーイノベルズ


行方不明になった兄を探してフランスを旅していた和音は、シャトー・マルゴーで美貌の日本人・薫と出会う。実は和音の兄・静香と同じ店で働く天才的なソムリエで、静香に思いを寄せていた薫は、何も知らない和音と一夜限りに身体を交わすのだが…。(J)

じゃあな

 ソムリエと書いて詩人と読む。田崎真也が朗々と歌い出すところを想像してはいけない。そして出てくる人出てくる人大した詩人ばかり。作者も詩人だ。描写もしないでポエっている。だから色々な事がわからない。この本をどこで買ったか忘れたが、どうも古本だったらしく、途中読んでいたら桜の押し花が入っていた。あらまあ、いつの桜なのかしらね、前の持ち主の忘れ物なのね…と思って風流な気持ちになっていたが、読み進むうちにあまりのポエムワールドに辟易し(…どことは言いませんが真珠のネックレスを突っ込んでおいて、それがでろでろ出てきたら「薔薇の蕾が真珠の卵を産む」スバラシイ、と喜ばれてもね…俺ホントつらいんスけど)この人達何語を喋ってるの? ワイン語? と深く当惑した。「歌い出しそうだぜハレルヤ」って、ああ歌っておくれよハレルヤ。
 ワイン語の解読に苦難しながら読み進むうちに、またバラバラと桜の花びらが出てきた。だんだん前の持ち主の気持ちがわかってきた様な気がする。ワイン語に侵されるうちに頭がおかしくなってきて、桜の花びらのひとつも封じ込めたくなったのだろう。私もこの本を深紅の薔薇の花びらと一緒に酢漬けにでもしたい。スペイン風の出窓に腰掛けて、白い鳩に手をさしのべながら、わすれな草の
お茶でも飲みたい気分である。とりあえず、いくら家が金持ちでも、大学生がフェラーリに乗っているのはよろしからぬ。

俺様
人の言葉がわからない。何これ?気持ち悪いよーっ! 文章にグルグル酔っ払っちまったよ…。すごい描写力にめまいです。 新書のわりに文字がでかく、一ページの文字数がとても少ないのに、 読み進まないったらありゃしない。だって、一行読むごとに突っ込み入れてるようなもんだもの…。あー、疲れたよ。 どの描写一つとっても、ポエマーなので真面目なシーンでも 笑いがこみあげて来る。薫と篤弘の関係を悟った和音に 「カンがいいな」と言っていたが、あれだけ喋っていてカンが良いも あったもんじゃないぞ…。場面展開がだらだらしているので、章分け されていても何が何だかわかりゃしねー。そしてすごく気になったのは マダム小夜子。エージェントって何のエージェントなんですか? レストランのマダムから殺しまでやる何でも屋さんなんですか? そして仕事にプライドあるような事言ってたけど、静香の始末を そこらの人に頼んだあげくに、その結果をちゃんと確認しなくても プライドのある仕事なんですか?そんな事までするのに、 あれだけ面が割れているのに殺人で逮捕されないデューク東郷(ゴルゴ13)や ディーン(ツーリングエクスプレス)よりも、あなた目立ち過ぎです。 薫の中にはとても大袈裟な女優が住んでいるらしく、心情を彼女が 大仰に語ってくれるのがおもしろかった。「眠っておしまい」て言われてもさ…。 ところでやばいパスポートとともに色々と問題のある嫁と帰国した静香だが、 日本大使館に行くという知恵はどうして村全体で気付かないのだろう? フランスの田舎は呑気なのか?それとも年がら年中ワインに酔っているからか? ところでじゃあなちゃん、桜の花びら抜いといてくれよ…。


君と極限状態(長江 堤)/茜新社・オヴィスノベルズ


やかんどう、こと、N大野生動物観察同好会なるサークルに入ってしまった新入生の盛田と茅原。のんびりバードウォッチングでもする会かと思いきや、二人を待っていたのは過酷なサバイバル?! 山の中で先輩とはぐれ、遭難してしまった二人は…。(J)

じゃあな

 実に惜しい。「艦方氏の苦悩」で「イケるか?」と思い、再度手にとってみた長江堤だが、こちらは艦方氏の二人と違って、キャラのカッ飛び具合がハンパ。盛田と茅原は毎回毎回しなくてもいい遭難をして、勝手に絆を深めあっていくわけだが、コメディならもっと飛ばして欲しい。設定は面白いしツカミも良かったのだが、笑いどころに欠けた。盛田がもっともっとバカで、茅原のズレ具合を最初から超人級の不思議ちゃんにしてくれたらなあ。バカが毎回遭難して、極限状態でどんどん盛り上がって、しかし気づいてみればなーんだこんなところで遭難してたの? という図式がもっと明確にデフォルメさていたら凄く面白くなったのでは。体力しかないバカと、勉強しか出来ないバカ、という二極になっていてもわかりやすかったかも。毎回毎回パニックに陥った二人が「あっ、こうしよう、こうすればいいんだよ茅原!」「う、うんっ、そうだよね、そうしよう盛田!」という会話を交わすのが段々パターンで鬱陶しくなってくる。これが笑えるお膳立てにしてくれたらかなりいいコメディになったと思うのだが。非常に残念な一冊。



アラビアンえっち(雅桃子)/雄飛・アイノベルズ


突然祖父を亡くし、蘭丸は形見の宝石とともに住み慣れた屋敷を出る。 宝石にまつわる秘密を知るが、途方もない話に蘭丸はそれを信じられない。 だが実際に宝石に触れたとたん、妖精のサフィアが現れる。 願い事を三つかなえるというサフィアに蘭丸は…。 (O)

俺様

しまった、最近ホモ小説読むのが辛いのでマンガに逃げていたのだが、 ここらで久し振りに何か読むかー、でも真面目臭いの読んでもなぁ…。 と、いう事でトンチキレーダーがピコピコしていて、ちょっと気になっていた 本作を手に取ったのだが…。振り切れはしなかったが、俺のレーダー間違っちゃい ねぇ。 宝石から妖精が出て来た段階で投げ捨てろよソレ。主人公が蘭丸って 名前の段階でアイタタって思ってたけど、色々な事がかなりアイタタ。 金持ちが死ぬ とかならず親族による醜い遺産相続の争いがあるのだが、 どうして誰も半年後の遺産相続の申告というものに触れないのだろう。 まあそれはおいといて、蘭丸だが私立から公立の男子校に転校した途端、 男にフォーリンラブてどうよ?そして宝石の秘密をどうしてあんな沢山の人が知って るの? 遠藤のジジイが考古学の研究をしていたからって、妖精付きの宝石の研究って それは考古学じゃねーんじゃないの?それただの伝説もしくはおとぎ話だろ? しかしいくら男子校とはいえカワイイ男の子のケツ見ただけで興奮する 男子高校生って、間違った青春送ってるよね…。結局サフィアと蘭丸は ハッピーエンドかと思えば、ルビーの妖精ルル登場。しかし主人の いう事をきかない妖精もいるって、それ主従関係として根本的な間違いがあるので は…。 誰もが蘭丸の願いによりハッピーになるのだが、その場にいない人は やっぱり関係ないらしく意外な人物が暗躍しそうなのだが、それってやっぱ 続編を考えてなのだろうか?ルル登場からいってもそうなんだろうなぁ。 ところで蘭丸のおじ兄弟であるが、宝石を奪う事ばかりに気を取られ、 蘭丸が男とエッチしようとしている事なんかには目もくれてなかったのだが、 欲に気を取られて大事な事を見落とすな…。そしてソフィアて誰だよ。名前の誤植には気付こうよ。

じゃあな
 「G.S.美神」にかつての大文豪の霊が、現代の少女小説家に向かって「お前は自分のキャラクターの描写 に『ちょっとイナガキ似』とか使っておるのかーっ!」「あたしの作品なんだから何て書こうとあたしの自由でしょー!!」という感じのやりとりがあるのだが、いやいや本作なんてもっと凄い。「それは格好いい男」「めちゃくちゃ格好いい男」(サフィア)「超可愛い男の子」(ルル)も凄いなと思ったが、生徒会副会長・相模の「容姿もジャニーズ並みにかっこよく」という描写 (ちなみに彼の外見に対する説明はそれだけ!)には噴き出した。栗本薫が何ページもかけて今西良の美しさをぶちあげたのも今は昔。最近はこれだけでいいらしい(うそ)。
 ストーリーに関してはもはや言うべき言葉も見つからないのだが、クライマックスのドクロベエ様のそーれおしおきだべ〜的な魔法はかなりの脱力パンチだった。誤字や「あれ?」な表現は数多く、「身動きもできないくらいじっとしていた」って、そりゃそうだろう…。小説の場合、主語の連体形容詞はその後の述語に少なからず関係してくるべきなんじゃなかろうかと思うのだが、本作者の場合驚くぐらい何にも関係がない。これも新しい文学のカタチか(うそうそ)。



座布団(剛 しいら)/光風社出版・クリスタル文庫


山九亭感謝こと、森野要の許に師匠である山九亭初助の訃報が届く。初助の寄席を見て落語の魅力にとりつかれ、突然脱サラして初助に入門した要は、初助の芸に対する厳しさと兄弟子・寒也の優しさに触れた日々を思い返す。(J)

じゃあな

 冒頭から訃報で始まるので、何だかもの凄くイタくて切ない物語かと、なかなか読み進まずにいたのだが、適度に切なく少しだけ暖かく、余韻の残るいい物語であった。キャラクター設定は受が23か40過ぎ。しかも45、6のバッケンレコード受が超色っぽくてモテモテで大変、ってアラー。こんないい宇宙がこの世にあったなんて。寄席芸人伝には描いてなかったわ(古谷三敏の絵で初助師匠ってどうだろう…)
 剛しいらは残酷な作家で、直視したくないもの、汚くてつらい部分をいつもズバリと描き出す。しかし今回は、私がオヤジ好きなばかりではなく、四十代という年齢が加わったおかげで、それがただの試練や逆境や欲望ではなく、人生の起伏として
かみ砕く事が出来て消化しやすい。平坦ではなかったであろう初助師匠の人生だが、素直でまっすぐで優しい要に出会って彼を育てられた事は、師匠の人生への最高のプレゼントだっただろう。伴侶を得ずとも、要という弟子を後世に残した。共白髪になるまでの恋人を手に入れた要も幸福だろうが、師匠だって幸せであったに違いない。それが真打ち昇進後の要の名前に表れている様にも思うのだ。
 現在のオヤジカップルも好き。ちょっとやそっとの夫婦ケンカはしゃらくさいが、さすがに20年物となると風格が違う。そして心太、喜久、櫻二と、現在の山九亭一門にも逸材が揃っているので、その後も読んでみたい作品であるが、3-2=1。余ったお一人には、山九亭おば九丈がお待ち申しあげております。

愛恵
タイトル見て、ちょーエッチな内容だと思ったあたしはエッチでしょうか?落語で使う座布団なのね。とほ。ベテラン落語家になった要の若かりし頃を綴った短編集。さくさく読めた。お馬鹿な攻と勝気な受。好きな設定だけど、それよりも、ああそれよ りも。初助師匠ー!!ショタのあたしがもうメロメロさ。人生って素晴らしい、中年って素敵、オカマっていいわん。らぶー。って、おい。初助師匠をオカマだなんて…。ただの男殺しよね、うふ。お色気むんむん百戦錬磨の初助師匠の印象が鮮烈すぎて、主役が霞む霞む。特に寒ちゃん、あんた、要がポルノ映画に出ようとまでして たのよ、男なら受に生活の心配させちゃ駄目。ってゆうか、お尻の穴にゆで卵を突っ 込むくらいならパトロンなんかいらないと思いました、ええ。うける為なら何でもす ると言われる大阪人をもひかす要に乾杯、いやさ完敗。


少年娼婦(花吹雪桜子)/芳文社・花音COMICS


水原との関係を鮎川は契約と割り切っていた。だが水原の態度に 鮎川はもてあまし気味の自分の気持ちがわからなくる。 そんな水原の前に契約を知った鮎川が現れる。 (O)

俺様

アイドル研究家(嘘)としては、やはり手に取らねばと思ったのだが、 出て来る人達みんな瞳孔開いているとしか思えないの俺だけー?! 少年娼婦の扉絵のアユの衣装を見た時に、こんな服着させられる アイドルってかわいそうと思ったが、もっとヒドイ衣装を山のように見て来た俺じゃねーか、まだまだよのぉ…。っていうか、別に アイドルじゃなくてもいいような…。水原のカリスマ性がわからないので アユが水原に惹かれる理由が全くもってわからない。むしろ同じ世界に いない人間の方が面白みがあって良かったのではないかと思う。 縛に出て来る仙野には期待したのだが、ちっ肩すかしだ。 作品集なので話の内容はバラエティに富んでいるが、 あまり違和感がないのは画面構成が似た感じだからなのだろうか?

じゃあな
 カリスマは何をやってもいいんだ…。水原との関係をフォーカスされたアユの慌てぶりに「ああ、普通の日本の人は大変なんだなあ。ジパングだったらこんなの、ネタにもならないのに」と思っていたら、おいおい水原その落とし前の付け方って…。あなた一人がジパングです。
 私がびっくりさせられた、ビブロスから出たコミックスに比べると、こちらは一話につき三回くらい背景が描いてあって「うむ」と深く頷いたが、その分こっちは人物の顔が薄氷を踏む様な絶妙のバランスになっているな…って言うか、氷はとっくに踏み割れていたと言うか…。
 ごちゃごちゃと文句は言ったものの、それなりにまとまった話が収録されているので退屈はしない。長編希望。


成層圏の灯(鳥人弥巳)/ビブロス・SUPERBBC


英は佐伯を盗み撮りし、その写真で賞を取る。それ見た 佐伯が英に求めたモデル代は肉体関係だった。 軽い気持ちで英と肉体関係を続ける佐伯だったが、 遊びの関係が次第に重くなってくる。 (O)

俺様
掲示板で騒いだおかげで貸してくれる人がいてよかった。 ふむふむそういう事ですか…。と、色々な事に納得いった。 同人誌と連載が上手くマッチングしているので、読みやすさもある。 佐伯のノーマルだけど男にちょっと興味あるって感じの打算的な肉欲さがおもしろい。確かに最初は聖に抱かれたのだが、 英ってどっちもOKだったんだね…。そういう面 ではとても懐が 広いのに、人生はかなり行き詰まり気味だがな。英よ、小学校から ずっと岡本くんが友達でいてくれて良かったな。
じゃあな

 青磁ビブロス時代の最も良く出来た作品のうちの一つと言えよう。とても青磁らしい。何が青磁っぽいのだろう。画面 が丁寧でチョイ古め。ホモはどちらかが真性。ゆえに貞操観念は比較的フリー。しかし周囲を意識するあまり二人には別 れの兆しが。Hシーンは全身。これか! 最後のか?! 最近トーンテクが多くて、全身ってなかなか見ないからな。
 キャラクターはどっちも好きで面白かった。佐伯は英にひけ目を感じているらしいが、バカだなああの人は××××をして△△をしかけた上にバッチリ真性なんだぜ! それに比べたら君はフツーじゃん。まともじゃん。劣るどころか、余裕で手を差し伸べてやりたいくらいのものである。それにしても、 何とかして作者とお友達になって、あとがき漫画に出演したかった…。

フェネギー
お、なかなかいいね、鳥人ヒロミ。大学生編の初エッチの時には受け攻めが私の信条 に合っていなかったので「うぎゃーっ!逆だよ逆!助けてくれ〜っ!」と叫んでし まったが、リバればすべてOKさ。必要に応じてリバる、これぞモノホンゲイっても のよ、ふぉーふぉーふぉー(満足笑い)。佐伯は薬はやるわ女ナンパするわとどうし ようもない生活態度だけれど、考え方が素直でわかりやすいので感情移入しやすい キャラクターだった。英がまじめな普通の人に見えるのに実は過去があって屈折して いるってのが佐伯と正反対でいいカップルに仕上がっていると思う。しかしこれもう本屋で売ってないのか。同人誌で買ってくれと言われてもな…。



年上のひと−成層圏の灯−(鳥人ヒロミ)/ビブロス・SUPPERBBC


聖は姉の子である英を引き取る。時間をかけて英の心を解きほぐして行く 聖だが、英の成長にともない自分の中の衝動が押さえられなくなる。 恋人のサムが結婚すると言った事も重なり、聖の理性が崩壊する。 (O)

俺様
鳥人さんは当たり外れがあるからなぁと言いながらも、読み始めるが面 白いではないか。鳥人さんの攻の特徴なのか、受にのめりこみ過ぎる気配がある。 聖は愛する側から愛される側になり、その愛が重荷になっていく…。英は愛に飢えて おり 自分を愛してくれた聖を手放したくない…。だからって暴力的な愛に走っていいわけじゃ ないとは思うんだけどね。親に一度捨てられているから、自分を愛してくれる人を手放したくないんだろうけど、英お前精神的に弱すぎだ。精神的に痛くなるので 辛い話が苦手な人には向かないかもしれない。赤い鳥で死んでしまった聖に嫉妬している佐伯は可愛かった。ところで、私はどうにも口絵の後ろにある あらすじに納得がいかないのだが、あらすじにある話はいったいどこに描かれている のか、 知ってる人は教えてくれっ!
じゃあな
 賛否両論でしょうが、私は佐伯が一番好きなので、聖の存在にはイライラさせられっぱなしです。ルックスから気に入らないのよ、キイ! 頭大きいのよ、ライオネル・リッチーなのよ、大体サムよ、お前が甲斐性なしなのがいかん。お前がしっかり聖を捕まえておかないからこの様な事に。俺様が感想を書くにあたって、最初「聖お前は精神的に弱すぎだ」とミスタイプをして私に「ごめん、あれ書き間違えた。訂正しといて」と後から連絡をよこしたが、私に言わせれば弱すぎなのは聖の方じゃ。無論、同情と共感に値する人ではあるのだが…。
 もし彼が劣情に流される事なく、最初の気持ちのまま英を愛して育てる事が出来たら、それが誰にとっても一番幸福だったんじゃなかろうか。多くの人が「してはいけない」という事は、そりゃ状況によりけりだろうが、やっぱり「したら幸福になりにくいからしない方がいい」事なんじゃなかろうか。年寄りの言葉というのはバカに出来ないものなんである。
 佐伯は、今も生々しく残る聖の存在感を不安に思っている様だが、だーいじょうぶ! もし聖がここにいたら、英より君の方がタイプだから!
★★
フェネギー
がーっ!ダメだダメだダメだ!子供に手ぇ出してんじゃないよ聖!あんたは受!受なの!しかもいざとなるとケツまくって国外逃亡たぁ、いったいどういう了見よ?君みたいな腰抜けはおとなしく外人相手に受やっといて、英が高校生になってからアタッ クすりゃ良かったんじゃい!どうせ逃げるならガキに手を出す直前に逃げておきなさい。まったくもう。渡欧直後の錯乱ぶりにはあっけにとられて思わず乱丁かとページ 数を確認してしまった程だよ。聖は受としては結構好みのタイプなだけに行動のしょうもなさが惜しまれる。でもねいいのさ、だって最後の「赤い鳥」で佐伯がめっちゃかわいいんだもんさ。私は佐伯のファンなのさ。電車の中の英と佐伯がなんとも暖かくて幸せ気分だす。
★★


セミ・シングル−成層圏の灯−(鳥人ヒロミ)/ビブロス・SUPPERBBC


自分の道を着実に歩んでいく英に佐伯は焦りを感じる。 そして英の自分に向ける愛情を重荷に感じ、卒業後の 就職を相談なく地元にしてしまう。離れてから英はすさみ 佐伯も英を振り切るために他の男に走る。(O)

俺様
佐伯の葛藤は元はノーマルな男としてみれば当然だと思う。 世の中才能で生きている人間を見て嫉妬しない人間などいないのだから。 しかもそれが同じ男で自分を抱いているのだから、余計に色々葛藤があるだろう。だから英が一番怖がる道を選んだのだと思う。 だからって、男で受けた傷は男で癒すって…そういうもんなのかホモって? しかし、再会はあまりにも偶然すぎる。とりあえず二人とも今の男をちゃんと整理し ろ。 唯一は受としてはなかなか良いので今後が気になる。ストーカーとかに なりそうな要素があるので、その前に素敵な攻を募集する。 ところで英の先生でもあるチハル先生といい、英のゲイ仲間といい、 回りの人が大人で英を愛してくれているから成り立っている人間関係 ばかりなのだから、英よもう少しでいいから大人になれ。
じゃあな
 佐伯、立派なホモになって…。そして英、登場時からそうだったけど、ますます立派なゲイになって…(髪型はもちろんゲイカット。ご立派です)佐伯のコンプレックスに関しては、一作目で言いたい事を既に言ってしまったので特にコメントはない。しかし英は、変にひねくれたり意地を張ったりしないで、ずっと佐伯が好きなのは可愛くていいだね。自分を捨てた男に頭を下げるなんざ、なかなか出来る事じゃありません。いいゲイです。間違えました。いい男です。
 意味あり気に表題作後編の表紙にまで登場したカリスマ美容師・紙袋章太郎氏ですが、なんでその名前であだ名が「カブ」なのだろうか。本名が丸山ナントカなのに「サム」って名乗ってる人もみたいなもんかな。じゃあ私の事も今度からジェニファーと呼んでもらおうかな。
フェネギー
ああ、ついに来てしまったのね二人の別 れが。しくしくしく。でもその後には待ちに 待った社会人の二人。故郷でスーツで年上の男をたらしていく佐伯・・・素敵すぎ。 佐伯のつまみぐいの相手、唯さんもなかなか可愛らしくてよろしい。一方英はやせ衰えて無残この上ないが、なんだかその痩せぐあいがいい感じにそそる。今なら英ちゃん、受OK!二丁目で出会った相手がロン毛の美容師だけだなんてちょっと惜しいわ !上海での再会を経て、今後の二人とそれぞれの今の彼氏がどうじたばたと関わって きてくれるのか、大変に楽しみだ。唯さんは是非素敵な本気の彼氏と出会わせてあげ たい。それにしても登場人物の中でレズのあっちゃんが一番男らしくてかっこいい な。あっちゃんと友達になりたいな。


幾千の言葉より−成層圏の灯−(鳥人ヒロミ)/ビブロス・SUPPERBBC


すれ違い回り道を続けて来た喜瀬川と佐伯。二人の距離は縮まるのか? 喜瀬川は聖と母の呪縛から解き放たれるのか。佐伯は自分の全てを 喜瀬川に奉げる決心をする。(O)

俺様
完結という事ですが、英の土下座したら気が済んだってのはよくわかります。しかし、流れに流されすぎな男ばかりでした。人のせいにして生きていくのは楽なのは確かですが、佐伯はなんとか自分でそれを振り切り、英を手にいれるために根性なしなのに必死に努力したのですね。はっきりと手に入れた佐伯を逃がさないための英の手管はすごいと思った。何時の間にスレちまったんだ英。終盤読んでいて佐伯か英のどっちが死んじまったのか?と焦ったがホモ二人、新居も構え幸せそうで何よりだ。
カブさんは美容師でありながらとてつもなくお金の運用の仕方がうまくないですか?ちょっとその面 では尊敬するかも…。ところであんた達、バクさんにはもうこれ以上の心配かけずにいなさいよっ!


ロロロロマンチック(猫田リコ)/竹書房・BAMBOO COMICS


トキ緒は当代随一と名高い噺家・心太郎の付き人で恋人。もっとも、二人の関係はビジネスと割り切って、大ボラ吹きの心太郎が口癖の様に言う「愛してる」など、まるで信じてはいなかったが…。表題作他六編を収録した短編集。(J)

じゃあな

 刊行当時評判が高かったのは知っていたのだが、何故か手に取らなかった。表紙とタイトルと「落語家の話らしい」という前情報から、全く内容の予想がつかなかった為に二の足を踏んでいたのだろう。結論から言えば面 白かったが、心太郎が噺家であるという設定はさほど重要でもなかったかな。現代物の話もあるのだが、昭和とも大正ともつかない不思議な時代設定と、現実ともファンタジーともつかない世界観で、ふわふわしていて面 白い。何となく「夢幻紳士(冒険編)」を思い出す。絵も下手ウマだがキャラクターは魅力的。作風に慣れるまで少々戸惑うので、雑誌よりもこうしてコミックスでまとめて読むのが正解。

俺様
作風はなかなか良い。好きな世界だ。絵がもうちょい整えば 更に好きだが、この絵はこの絵で味わい深く、話とマッチしていて 良いのではないでしょうか。いきなりえんとつの上から降りられなくなった 人の話なんかされても信じなくて当然というか、みんななぜそんな 事になるのだ?つーか、心太郎って噺家なのに、何者だよ…。 タイトルで本作を避けていたが、読むと良かったので今まで損をしていた気分なのだが、タイトルのつけかたも考えねばね。
フェネギー
なんだかタイトルすごいな。ロロロロロロ…舌かみそうだ。決してメジャーには なれないが、絶対隠れたファンがいるだろう個性的な味付のホモ。例えてみれば 全国一斉ロードショーを見飽きた通がシネスイッチ銀座の単館ロードショーに通 い詰めるような感覚か。(そういえば「モーリス」の封切りもシネスイッチ銀座 だったかな。小さな映画館に大勢の女性が詰めかけたっけのぉ。う〜む懐かし い。)絵柄は黒が強い印象でとてもあっぱらぱーには見えないが、実際はかなり 明るい内容だったりしてそのギャップがまたいい感じ。基本的にハッピーエンド な所が気持ちいい。私は殺人鬼の話が一番好きかな。菓子屋の話は設定やストー リーは好きなのじゃが38才の主人がどう見ても18才にしか見えないので ちょっとペケ。


よくばりな恋のシナリオ(浅見茉莉)/白泉社・花丸文庫


俳優を夢見て、今はフリーター生活の浩平は、バイト先の先輩・透と、酔った勢いで関係を持ってしまう。身体からのふざけた関係だった筈が、次第に互いを深く想う様になる二人。しかし浩平の連ドラ出演が決定し、人気があがるにつれて、二人をとりまく環境は変わってしまう。(J)

じゃあな

 私の好みとしては、もうひと押しでかなり好き。最初、透の外見描写が殆どないので「ちょっと待って、これどっちが受?」とハラハラさせられたのだが、浩平×透だったので一安心。透の真心ある健気さも、二人の関係が成長していく姿も悪くないのだが、モテモテ受好きの私としては、もうちょっと透を大事にして欲しかったところ。浩平がもっともっと煮え煮えになってくれるとかなー。そんな私の心の不満は、どうしても浩平の会社の美人社長に傾いていくのだった。徹底的につれないクォーターで元モデルの三十六歳。ステキです、社長。作者にファンレターを出すと、社長と脚本家の番外編ペーパーがもらえるとな? だ、出そうかな…。
 定石通り、浩平の人気があがっていくにつれて、透が身を引く事を迫られるわけだが、アイドルタレントではなく、役者一本の硬派な浩平(浅野忠信とか、永瀬正敏みたいなスタンスかなー
)が「実は男の恋人がいます」って、それはスキャンダルじゃなくて人気出ちゃうんじゃ…と思ってしまった私は相当に頭が毒されているのだろうか。



プロジェクトはC級(水無月さらら)/ビブロス・ビーボーイノベルズ


内気な大学生の育也が、書店でアルバイトをしている時に声をかけてきたのが美貌の歯科医・深町。堂に入った深町の手練手管で落とされた育也は、深町の出張中彼の留守宅を預かることに。深町がノート一冊分残していった、とんでもない"宿題"とは…?(J)

じゃあな

 C級というより、低級であるな、深町よ。深町が残していったのは、エッチ修行用のお宿題であるわけだが、実践してしまう育也も育也である。そういう話である、とは粗筋から何となくわかっていたが、もう少し味付けが違うかなー、コメディっぽかったりするのかなーと期待していたら、まんまだったのでちょっとがっかり。ぼんやりした美少年が立派なホモになるまでの成長日記。エッチは満載と言えない事もないが、あんまり楽しくなかった様な…。面白いか面白くないかと聞かれたら、門地かおりの挿絵が可愛かったというのが感想。答えになってないな…。Jキッズのトーマくん、名前だけかと思っていたらまさか登場するとは思わなかった。深町の娘のまゆらちゃんが可愛かったです。あたしゃこまっしゃくれた美少女というのが妙に好きだね。





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