お嫁においでよ!(寿たらこ)/オークラ出版・I’Sコミックス


政略結婚をさせられるはずだった妹のかわりに人身御供に 差し出される甘治。だがデビットは自分はバイセクシャルなので 男の甘治でもかまわないと言う。 (O)

俺様

相変わらずバラっけつな内容っすね。でも獣姦はダメです!獣姦はっ! (ちょっと人としてのポリシーがあるようです)ちょっと顔長病入ってますが、 雰囲気はやっぱいいっすね。思ったのですが、色々と傾向の違う作品が 入っているのは、イタイ物ばかりだと読んでて辛いからなんですね。 ギャグの度合いとシリアスの度合いが極端過ぎても、混ざれば中和される のですね…あんまされてるような気はしないけど…。

★★☆
じゃあな
 表紙を見て「ありゃ、寿たらこレディスにまで行っちゃったんだ」と思ったのは私だけではあるまい。主人公の甘治は作中ではむしろ男の子っぽい感じなのだが、表紙だと大富豪にいきなりプロポーズされたハーレクインOLちゃんみたいである(よく見ると紋付きを着てはいるが…)。
 例によって絵柄から人格からまるで統一されていないスバラシイ作品集。「心臓複雑屈折」なんかは暗いながらも結構好きな話なんだが、その前に収録されていたのが「尻掘れワンワン」(タイトルからして…)だったから、なおさらよく見えただけかも知れない。私の獣姦歴は日向小次郎とドーベルマンから始まったが、ドーベルマンならいざ知らずこんなに小さいタイガーちゃん(推定犬種・スムースコートチワワ)に易々とやられるのは人類としてどうなんだろう。そしてタイガーちゃんの直後に兄弟になろうという男気を見せる攻の金太郎も、やっぱり人類としていかがかと思う。
★★☆



ハートハートツアー(島あさひ)/芳文社・花音コミックス


旅行代理店に就職した藤枝は、美人だけどキッツイ先輩社員・美杉に怒鳴られ続ける日々。叱られてばかりの毎日なのに、たまに美杉の笑顔を見られることが幸せで…。(J)

じゃあな

 口絵の星の光彩のつけかたは、まさに80年代。読者投稿欄としては「アニメディア」が相応しい感じ。てゆーか「ぱふ」とか「ファンロード」だったら多分ボツにされるだろう。生きにくい世の中である。
 表題作はデスクトップなのかラップトップなのかノートなのかわからない斬新なパソコンと、数字ボタンが15個ある凄い電話(「10」とか「11」とかいうボタンがあるのだろうか。××××-1212とかいう電話番号だったら、下四桁は2プッシュでいいという事だろうか。わあラクチン)が見どころで、あとはいつものあさひ。年下突撃攻と年上美人受ってのは、パトロン系攻の多いあさひ作品としては異色だったかも知れないが、私が注目したいのはむしろ前後編で収録されている「キャロルが聴こえたら」。なんだこの地雷受は。母親に捨てられたというトラウマを持つ繊細な美少年のはずなのだが、デリケートな割に人の話はなにひとつ聞かず、拒まれても拒まれてもストーキングを続けている。「アパートまで行ったらストーカーかなあ」と気にしていたが、いいえ今でも十分です。
 ちなみに一番好きだったのは読み切り短編のホモ空手部攻でした。理由。眉毛。この眉毛だけでご飯三杯食べられます。

★☆
俺様
こんなにパソコンの事で物議をかもし出した作品はないだろう。なぜにあんなにホモミシュランみんなでパソコンについて協議したのか…。
つーか、話なんかどうでもよくて背景とか不思議な物体にばかり目がいってしまう。お話はあとからついてくるって感じで、その内容もドリフでいかりやの長さんが出て来て「ダメだこりゃ」というオチをつけてもらいたい一品です。 誰か一人でいい、人の話を聞くって事が出来る人間が出て来ないかなぁ…。それがないところがまた島あさひの良い所なのかもしれないけどさ…。(えっ?!)
母親に捨てられてそのトラウマから脱していない椎名ですが、今どのようにして生活しているのかとか、そういう影の部分が全く読めないうえに、そんなトラウマを持ちながらさらにホモになるってのはどうなんでしょうか…。そして私も空手部の彼の輪郭からわさんと飛び出した眉毛にうっとりしました。ああ、これでこそ私達の信じた島あさひ。コミックステーションでの原画展でも何だかちょっぴり異彩 をはなっていましたが、あまり凄いページは展示されていませんでした。ちょっと残念です。
★☆


キッズ・チャンネル!!(くるみぎくるみ)/笠倉出版社・cuitcomics


きぐるみタレントの拓人は子役のみさきが大好き。でもみさきはなかなか拓人本人には懐いてくれず着ぐるみのるびるび君にしか懐いていない。しかも拓人はみさきとマネージャーの怪しい所を見てしまって…。 (O)

俺様

何が一番沸点あがったかというと、MYショタ劇場のサッカー小僧二人のイラスト。私はこのコンビが好きなわけではないですが、先生なぜに黒いユニフォーム小僧を描いてくれないのですかっ!!
それはさておき、ショタだ。どこを取ってもショタだ…。しかも自分的に萌えないショタだ。確かにどの子も可愛いのだが、絵が子供過ぎて児童虐待に近いのではないかと思うのだった。一番好みだった竹丸くんが攻だった事も萌えあがらない要因かもしれない。しかし、あいかわらず
着ぐるみとか描かせたら上手いっすね巣田先生。あっ…くるみぎ先生…。

★☆
じゃあな
 くるみぎくるみのショタがちょっぴり好きなのは、受のバリエーションが、元気で明るい超単純少年! と、内気で可憐などう見ても女の子にしか見えないロリ美少年の2タイプしかないからで、もちろん後者が好み。何故か前者は大抵お初なのだが、後者は幼いにも関わらず床上手だったりする。本作品集もその例に漏れないが、前者系のハリキリ元気っコ(もう表現にまったく愛情を感じられないこの言いぐさ)ばかりで、ちぇーつまんねー。「ゆうき様忍法帖」でこんなに楓受を狙っていたのに、ゆうき、草太とハズされた上に、兄貴は竹丸とデキてんのかよ…。ああ面白くねえ(じゃあなさんグレすぎです)。
 えーと他に感想は…ああ、
今回は触手プレイじゃないんですね。魔神様がほぼそれに終始していたので、よっぽどお好きなのかと思っていました。以上。
★☆



ルームメイト(高井戸あけみ)/芳文社・花音コミックス


新しい舎監を送り込み何とか寮内で不祥事を見つけ、校長を蹴落としたい教頭。だが新舎監坂口は一癖も二癖もあった。坂口をはめようと画策する寮生達だが、逆に寮長の三木が襲われて…。(O)

俺様

三木と犬山に進展があって何だかホッとした。ただのストレスクールビューティかと思っていた三木だが、女装もへっちゃらなのね。新舎監の坂口が握っている教頭の秘密も気になります。しかし、犬山がついにキレたのが良いです。
三木が落ちていそうで簡単に落ちない所がプライド高くてたまりません。坂口に中途半端に手だしされたのでもうしんぼうたまらん状態になってる犬山が自らおあずけするのも何かいいですね。恋したうの兄ちゃんはきっと赤沢の気持ちに気づいてたんだろうな〜と、勝手に夢を見てみようかと思います。っていうか、その方が好みだし…。

★★★


ピロー・トーク(高井戸あけみ)/芳文社・花音コミックス


卒業を前に三木と犬山の関係は張りつた物になっていく。楽になる方法を選ばず、話をしようとする三木に対し、犬山は迷いを見せる。そんな犬山を三木は無言で追い詰めていってしまう。(O)

俺様

ベッドタイムからピロートークと進む三木と犬山だが、体の関係が出来た途端に弱気になる犬山。つーか、やってから悩んでどうすんのアンタっ!学校生活が終わるのと同時に寮生活も終わってしまうわけですが、グリーンウッドでもありましたが、どうして関係が依存していないように見せている方がそこで関わりが終わってしまうと思い悩んで行動に移せないのでしょうか?
犬山の昔の男が出てきてちょいと揺らぐ三木ですが、根本的にキモが座っているというか、開き直ったというか…。女王様キレると怖いっすね。結局おさまるところにおさまりましたね。そして松本も智晴も主役の座を奪われたまま終わってしまうのでしょうか?
最後まで坂口だけは自分の趣味を突き進んでいましたが、寮にいる間に鍛えられ、松本も智晴もイイ性格になってましたね。

★★★☆
じゃあな
 今年一番男らしい受だ。いや史上でもかなり上位に食い込むかも知れない。高井戸あけみの弱点でもあったキャラの表情の乏しさが、三木に関してはクールな顔でズバズバと快刀乱麻のカミソリトークを吐く魅力に転じている。カミソリって言うか、もうチェーンソーって言うか。犬山ならずともついていきたくなる頼もしさである。
 年が明けて二人の卒業が現実のものとなってからの、揺れ動く不安定な関係もハラハラドキドキメロメロだが、桜が咲く頃になって、いざBFCを去るにあたっての清々しい寂しさも雰囲気が出ている。「いい思い出作りはできましたか」という校長先生の問いに、微笑んで答える二人の言葉は、二人だけのドラマを秘めながらも、三木と犬山だけではなく、BFCメンバーそして、かつて学生生活を体験した人なら誰しもが共感する切なさを持っている。ああ、卒業ってこんなんだったね。楽しかったけど寂しかったね。
 結局、三木は最後まで犬山の「女」になる事はなく、昨今のボーイズラブでは「男なのに女扱い」「お前無しじゃ何も出来ない俺じゃない」的なジレンマを抱える受が多いが(それさえも疑問に思わない受はもっと多いが)三木においてはそんな事は問題じゃない。「女になる? は?」ぐらいのものだろう。下手にからかっても「交尾だけで性転換出来るカタツムリなみの生物に見えるのか」とバッサリやられるだけの様な気がする。
 三木にとっての問題点は、つきつめていくと、同性だからではなく、友人から恋愛に発展した関係への戸惑いと、若すぎる二人には結論の出せない「関係を維持する方法」だった気がする。そこに至る手前の段階でうろうろおろおろ悩んでいた犬山は、それは置いて行かれても無理はない。
 いつまでも側にいて離れたくない、のではなく、お前と溶け合ってひとつになってしまいたい(キモ)でもなく、「おまえがいなきゃつまらない」という三木が出した結論は、男の子らしくサバサバしていていいなあと思うのだった。
 前巻で食わせ者ぶりを見せた松本だが、ただのカワイコちゃんで終わるかと思った智晴も結構あなどれないキャラに成長していて、BFCは今後も安泰というところだろうか。つか坂口舎監ある限り、BFCよ永遠なれという気がする。
★★★★★


翡翠のためいき(甘野有記)/芳文社・花音コミックス


19世紀イギリス。変人と名高いバーンスタイン伯爵は、いかがわしい遊びとあやしげな小説の執筆に明け暮れる日々。寵愛を受ける小姓の李悠は大事な旦那様の放蕩ぶりにいつもハラハラさせられて…。(J)

じゃあな

 俺のハートにアドベント。この前シャレードで花音編集部のオーダーメイドホモの話をしたが、まさにこれは私の願いを全て聞き入れてくれたオートクチュールホモかも知れぬ。ありがとう花音。ロン毛の美少年(年齢的には多分、李悠は16〜19くらいの少年なのだろうが、雰囲気的には美青年である)、貴族、コスチューム、健気、受モテモテ、溺愛光源氏もの…と大好き要素盛り沢山。しかもこのちょっと古くさい絵!(表紙はもう壊滅的に古くさいが、中はさほどでもない) うわあタイプ! 惜しむらくはオーダーの際に「エッチ濃厚」と入れ忘れたらしく、そこのところはさらっと流されているのだが、すみませーん追加お願いしまーす。えっ、ラストオーダー?!
 一話一話は非常に短いのだが、シリアスあり、甘々あり、怪盗バタフライ(ちがいます)が活躍するコメディ風味とバラエティに富んでいるので読んでいて飽きない。ボーイズラブに出てくる「カップリングに参戦しない執事はひどい目に遭う」というセオリーにも忠実に。がんばれクレメント。続刊希望ですお願いします。

★★★★



薔薇窓の下(甘野有記)/芳文社・花音コミックス


アーサーとビアトリスにベビーが誕生した。生まれて初めて触れる小さな赤ちゃんが可愛くて可愛くて仕方のない李悠。ビアトリスの口車に乗り、メイド服を着てまでナニー役を買って出る始末だが、すっかり李悠に構って貰えなくなったリチャードは面白くない様子で…。(J)

じゃあな

 いいですね、魔法の呪文。「東洋人だから」。私は女装とか、リアルで女に間違えられるとかいう設定は結構しょっぱくて苦手なんですが、李悠は何しろ「東洋人ですから」ね! 年齢より若く見えて当たり前! 肌がキレイだから中性的に見えて当たり前! メイド服にプリムつけてエッチしてても、痛くなんかないよ! 東洋人だから!!(マインドコントロール)
 というわけで、相変わらずラブラブまったりの主従シリーズ。一瞬ハードな展開になっても「そこで引き下がるのか! この腰抜けも!」と当て馬を責めたくなりつつも、ハッピーエンドに胸をなで下ろしたりして。もうこの調子で、いつまでも続いていただきたいです。

★★★★


転校生・神野紫(田中鈴木)/幻冬舎・幻冬舎コミックス


女の子と見まごうばかりの風貌ながら、近隣の高校で陣内みどりを畏れぬものはいない。それは彼の左拳で殴られた者は誰でも完全に邪気毒気を抜かれて異常に爽やかなキャラクターになってしまうから。しかし転校生の神野紫だけはみどりに殴られても何ともない。「幼なじみだ」とすりよって来る紫の事を、みどりはまったく覚えていないのだが…。(J)

じゃあな

 みどりの髪型を見るにつけ、何かに似ていると思ったらARMSのアザゼル(暴走後)だった…と、思っていたら、表紙を見た姉が紫を評して「なんだこれは、R田中一郎か?」と言っていた。アザゼルとあ〜るくんのボーイズラブだと思えば一気に読む気が萎えるかも知れないが、いや面白かったので読むとよろしいぞ。シリアスな設定を孕んでいるらしいのに、男の子達がみんな「男子ノリ」で元気が良くてかわいい。紫が結局一冊読んでも何が何やらさっぱりわからないのだが、まあ続刊に期待しよう。乱暴者の受(受やら攻やらあやしいところだが…)をひたすら懐こくつきまとってくる攻というのはかわいいなあ。

★★★★


転校生・神野紫(田中鈴木)/幻冬舎・幻冬舎コミックス 3巻


文化祭前夜を繰り返す夜の校舎に閉じこめられたみどりと紫。みどりの左手は次第にその威力を増していくが一方で、彼の体に何らかのダメージをも与えていた…? 紫は生徒全てを消滅させても、みどりを外に連れだそうと奔走する。(J)

じゃあな

 みどりの手のヒミツって? 紫の正体って? と謎が謎のまま、これがどこへ向かうどういう形の物語なのかもわからないまま、夜の校舎編に突入してしまった感があるのだが、何と言っても作者の漫画力が突出していて読ませる。面白い。もっとじっくり描いて欲しい気すらする。これ、ルチルにいるのは勿体ないと思うのだが、だからってバーズでもゼロサムでもあまりブランドが高くなった様にも思えないか…。いっそサンデーで週刊連載して欲しい。
 話の行方は相変わらず見えないのだが、紫とみどりの距離はちょっと近づいたような(遠のいたような)。この、物語の向こうに「まだもっと面白い物語がある」ワクワクが最後までなくならずにいけばいいなあと期待する。田中鈴木ならきっと! なるしまゆりとか、いっつも最初のカマシだけだけど!
 ジャッキーくんが何かに似ているなあと思ってこの前から気になっている。「彼方から」のチモ? いや、佐々木淳子の漫画に何かこんなのが出て来たような…。

★★★☆


転校生・神野紫(田中鈴木)/幻冬舎・幻冬舎コミックス 4巻


「文化祭前夜」を繰り返し続ける夜の学校から逃げ出すことが出来ない紫とみどり。
元の世界に帰る為に、元凶である生徒会長の白夜を探す二人だが、ようやく見つけた白夜の姿は…。(J)

じゃあな

 最終巻。面白かったのだが、全体のバランスから行くと「夜の学校編」が妙に長すぎて、物語の焦点がぼやけてしまったのが惜しいところ。それだけ、白夜と栄、そして紅というキャラクターが、作者にとっても読者にとっても魅力的すぎたのか。
 もう少し、紫とみどりの日常のエピソードをみっちり描いて、二人のキャラクターが固定してから夜編に入れば良かったのかも知れない。実力は十分の田中鈴木、面白かっただけにもう少しだけ研いで、良作から名作に仕上げて欲しかった。
 
とは言え、紫もみどりも可愛いね! たまたまこれの前に、CLAMPの「ツバサ」を読んでいて、「相手のことが凄く大事だけど、相手は私のことを大切に思いすぎて関わり合って欲しくないみたいなんで、どうしていいのかわからないからとりあえず私が死にます」みたいな、何かあったらとりあえず手首をスパッと一本いっとく「リストカッターケンイチ」みたいな人たちの珍行動をさんざん見させられた後だったので、みどりの「俺がそうしたいからだ」には「いいぞ、みどり! それでいいんだ! スッキリしたぞ!!」と快哉を挙げてしまった。
 紅ちゃんも良かった。私の2007年度オブジイヤープリンセス候補だ。ラストではちゃんと夏服になっているところが律儀でかわいい。
 余韻たっぷりに終わっていることだし、やっぱりサンデー行って続編描こうよこれ。

★★★★

なんか言えよ(鳥人ヒロミ)/マガジン・マガジン ジュネコミックスピアスシリーズ


小学生の頃のバス事故で声帯を損傷し、声を失った八重樫。一緒に事故にあった友人の克也は責任感を感じているのか、同居して何かと世話を焼いてくれるのだが、正直なところヤエは少々うっとうしく感じているところ。そんなある日道で出会ったあけすけな美人・新妻春樹と一夜をともにし、毒舌な新妻にヤエは触発されていく。(J)

じゃあな

 表題作は凄く面白かった。鳥人ヒロミのアタリモード。寝た人間は100人以上1000人未満、恋人はゼロ、ハエ取りフェロモンとまで呼ばれた真性ゲイの新妻氏はかなりタイプだ。一途で純粋なヤエも可愛い。くっ、これで安藤政信似か…二十歳か…それはいい…うらやましい…。久々登場の薫さんは、どこのイケてるハンサムかと思い、あとがき読むまでかなり本気で惚れていた。うーむ。「奇跡の高城さん」か「ライジング!」のカイさんか薫さんか…いやセーラーウラヌスか…。
 左利きに対する差別についてもそうだったが、鳥人ヒロミはこうしたウイークポイントを持つ人を題材に取り上げてもさらりと描いて、そのくせ読者に後から「そう言えばあれは…」と考えさせて巧い。イタくなりすぎないから押しつけがましさがなく、こちらも素直に受け入れられる。
 同時収録の短編二本は、まあお好きな方向けという事で。男版叶姉妹も、救いようのない「ナタナエル」も、それぞれ別方向の意味でジュネらしくやっちゃったな、という感じで。

★★★☆



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