スリープ(高尾ふゆ希)/マガジン・マガジン ジュネコミックスピアスシリーズ


インディーズあがりの七音は、やり手プロデューサーの十川と愛人関係にある。十川の心はかつての秘蔵っ子だった宝のものと知りつつも、カラダだけの関係を続ける七音だが…。(J)

じゃあな

 チャットで「一番水分量の多いBL漫画家は誰だ」という話になって、語シスコとふくやま省子の名前が挙がったが、いやいや高尾ふゆ希も負けてはいないな。何しろ水分が上に行っている。何でだ? そんなに激しく上下運動? ここって重力異常地帯?? そんな事に気を取られていたら、お話の方がなかなか頭に入ってこなかったが、そもそも大したストーリーでもなかった様な気がする。大体あらすじを書こうとして、七音が結局何をしてる人なのかわからん事に気づいた。多分歌手なのだろうが、彼のしていた事はジャケット撮影とラジオ出演とエッチだけだった。読んでいてなんだか「これって今西良?」みたいな気分になったのだが、21世紀にもなったのだからもう少し斬新な設定と展開を提案して欲しい。
  表題作の方がまだスキ。叔父×甥なのだが、キャラクターの外見がどの世代を描いてもあんまり変わらないので、甥が15歳とは知らなんだ。もう大学生くらいなのかと思っていた。

俺様
ごめん、読んでる最中にうっかり寝そうだった…。ふむ、なるほど。だからスリー プ…。(違う) 何だか説明不足な話だなと思っていたら、作者が途中でこれには前作があると 書いていたが、それを読まなくてはわからない程難解な話だろうか? いや、確かに何考えているかわかんない人達だから難解って言えば難解だけどさ…。 じゃあなちゃんも書いているが、何の活動をしているかわかんない芸能人と何をプロデュースしているかわかんないプロデューサーとくると、ある一時代を歩んで来た人達が思い浮かべる事は一緒です。私もまさかイマドキこういう設定に くるとはと思いましたが、微妙に色合いを変えてはいるものの昔流行った物を 今新しいという若者がいるように、この話だって新しいと感じる読者がいるのかもし れない…。



名も無き鳥の飛ぶ夜明け(如月弘鷹)/角川書店・あすかコミックスCL・DX


天使の「鴉」が探しているのは、悪魔でありながら人間界で生きようとする「白鷺」。神に誓いをたて、神父として暮らす白鷺に惹かれて、彼を「強制送還」処分に踏み切れない鴉だが…。(J)

俺様

このクラスのみんなはやればできる子達だと、先生は信じていました。(何をや) そんなわけで信じていた生徒が華開き先生とても嬉しいです。いい所で 続いてくれたうえに、読み切りも良い出来です。話的にはよくあるパターンですが、 オタクの心をくすぐられてしまいました。う〜むやはり基本は大事ですね。 天使白・悪魔黒とちょっと面白味にかける色分けですが、そんな事も気に なりません。堕ちた天使はこれからどうなるのか、とても楽しみです。 私としては何だよこのしょぼいおっさんと思っていた上司の動向も気になります。 久しぶりにいいツボついてくれました。続きに期待大です。

★★★


名も無き鳥の飛ぶ夜明け(如月弘鷹)/角川書店・あすかコミックスCL・DX  2巻


大公の許から逃げ延びた白鷺と鴉だが、神への愛を疑い始めた鴉は次第に天使として堕落しはじめる。自分を守る為にその力を使うほど、鴉が堕天していく事に耐えられない白鷺は彼の側にいてはならないのだと葛藤する。そんな二人の前に「お前達の大先輩」と名乗る少年・蝙蝠が現れて…。(J)

じゃあな

 少女漫画的にドラマティカルで良い。神に対する禁忌、種族を超えられない禁忌など、二重、三重のタブーを背負いながらも必死に距離を縮める二人がせつなくもいじらしい。あまりにもハードルが高すぎて、男同士である事などはもはや何の問題でもないようだ。
 しかし天使物で必ず出てくる「翼」。視覚的にも確かにカッコイイのだが、この二メートル近い代物がいきなり部屋に出現すると身動きとれなくなりはしないだろうかと妙に現実的な事を考えてしまう。白鷺の部屋で鴉が闘い始めた時に翼を拡げるのだが「めちゃめちゃ広いなこの部屋!」といらぬ感心をしてしまった。翼というのは物質的なものではなく、一種の力場フィールドであって天使としての力を具象化したもの…と一応頭の中では変換しているのだが。
 白鷺が信じる「神」と、鴉が疑う「神」は、まさかアッラーとブッダではなく、同じ神様の事なのだから、鴉が白鷺に神の愛について説いてもらうというのはどうなんだろう。

★★★
俺様
これはもうボーイズの枠に入れては可哀相だと思うのね…。男同士という事や種族の枠など関係なく、禁忌に縛られた白鷺と鴉の互いを想う気持ちが余計に二人を堕としめていくのだけれども、その姿はとても美しく見えるのだった。
何を信じて生きていくのかって事だけど、想いが純粋で互いしか見えていないからゆえに、つけ込まれてしまう愚かさもある。色々な葛藤と矛盾の中で揺らぐ二人だけど、土壇場で腹をくくったのは鴉の方だった。でも土壇場すぎるよ…。蝙蝠の登場でもう少し話がかき回されるのかと思ったけど、活躍はこれからって所で終わってしまう。猿上のようにおおらかに物事を受け入れれる人間もいるのだからまだまだ人間も捨てたもんじゃないという事を神も悪魔もわかって欲しい。
★★★☆

夢屋であいましょう(中邑 冴)/実業之日本社・MB COMICS


着ぐるみレンタル「夢屋」の社長・テラッチは、高校時代から同級生の宙海に片思い。思うようにいかない仕事でも、宙海が励ましてくれたからここまで来られた。それでもなかなか告白に踏み切れないテラッチだが…。(J)

じゃあな

 古い分手堅くまとまっているところもあるのだが、それにしても古くさい。同人誌界の隆盛がパロディに移ってしまい、オリジナルJuneというジャンルは地味に廃れた時期があった。昨今のボーイズラブブームによって再び盛り返してきたものの、その地味で暗かったオリJune時代の匂いがぷんぷんと漂っている。これは古い紙の匂い。部室で埃をかぶっていた、漫研(しかも大学の漫研)の匂い…。
 って、作者が大学で漫研だったかどうかは知らないが。大体攻の名前の「テラッチ」って何じゃいな。画面 で見たときは「勘弁してくれよ」と思ったが、今ここで自分で打ってみると「スクラッチ」とか「パパラッチ」とか何だか新しい言葉のような気がして、新鮮かもとすら思ってしまうこの逆レトロさ。
 古い分安定はしているので、骨組みはがっしりしており「作風がちょっとばかし新しい感じでも、漫画構成能力がむちゃくちゃな新人よりは、こういうキャリアの方がいいのかも…」と途中ふと思ったが、しかし「とびっきりのキラキラハート」という言葉に「いや、やっぱり時代に合ってる方がいい!」と思い直した。

俺様
絵もそうだが何だか古臭い。ああ、昔こんな人いたな〜という感じだ。 話的にはお互い好きなのにジレジレしてなかなか告白できず、やっと告白 してハッピーエンドで終わるのかと思えば、いきなり外でやっちゃうという 古臭さなわりにはテイストは今時なのかもね。攻の名前「テラッチ」には どうにもついていけなかった。どんな真面目なシーンでもその名前で お笑いに変わってしまうしな。だいたいテラッチってインパクトに負けて 攻の本名はわからないまま読み終えていた。しかし、あだ名と言うのは それを使っていた時代の友には永遠のものであり、私も幼馴染みの事を 油断していると「まゆっぺ」と呼んでしまう。(そう呼ぶと相手も必ず私の事を その時のあだ名で呼び返すという報復に出る)つまり宙海にとってテラッチは ともに白髪が生えるまで永遠にテラッチ。どんな時でもテラッチ。棺桶にすがり ついて泣いてる時もテラッチ…。でも会社では社長って呼んだ方がいいよ。 ところで夢の館の占い師の本名がとても地味な所に、作者のこだわりを感じたのは 私だけでしょうか。
★☆



まちがいねえな(義月粧子)/笠倉出版社・クロスノベルズ


故障によりサッカー選手としての道を断たれた木原は、自暴自棄になっていた頃に、真性ゲイの同級生・羽島と関係を持つ。木原が自分の道を取り戻すにつれ、離れていった二人だが、ある時駆け出しのカメラマンとなっていた木原の写 真に光るものを感じた羽島が、彼には内緒で編集者に紹介した事から再び距離が近づいていく。(J)

じゃあな

 義月粧子、前に読んだときは「話がサクサク進みすぎて、ついていけねーよ」と文句を言った記憶があるのだが、今回はパッと本を開いてみて、見るからに字がでかい。それでこの厚さならば、まあ内容は大した事がなくても、ラブでエッチな感じならいいんでないの…と、期待せずに読み始めた。それが良かったのかも知れない、結構面 白かった。
 大体私は、攻に物凄く惚れてるんだけど執着心を見せず、攻の重荷になるまいとする受…とか、真性ゲイの受が、攻を本気にさせまいとする…とか、そういう展開が大好きだ。しかも挿絵が高井戸あけみ。イラスト初挑戦というだけあって「ただキャラを描いただけ」というステキ挿絵だったが、淡泊な彼女のキャラクターの雰囲気がイメージにぴったりで、湿っぽさをなくしてくれている。
 うっかり失敗すると「いつまでもどこまでも影から見守るわ。いいえ見返りなんていらないの。これが私の愛の形。尽くして泣き濡れて」みたいな「十分その心映えが鬱陶しいんじゃー!」という話になりそうなところを、文章と挿絵のドライさが救ってくれている。いっそ羽島には最後の最後まで湿気を持たずにいて欲しかった様な気もするが、まあそこまで淡泊だと聖人君子みたいでお話にならないのかもね。

★★☆


 

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 1〜9巻

西暦2022年、政治テロが相次ぐ国会では新たな警備体制として 国会警備隊を設置する。テロ組織はその総指揮を取る教官を狙い 国会警備隊の弱体化を狙う。歴代の教官が次々と殉職するなか、 8代目教官石川だけは彼を愛するSP岩瀬の決死の働きにより 数々の危険を回避していた。近未来派ラブアクション。(O)

じゃあな
 日本漫画史上に残る衝撃の第一話。ペン入れは本当にペンでしていたのだろうか。ワリバシとかじゃなくて。
しかも葉芝真己に関してはキャラの私服のセンスがいいと誉めたが、逆にダメダメなのが森本秀。教官の私服のベストには失神しそうになりました。それは「ドラえもん」ならのび太のハナクソか、タイムトンネルの中に使うトーンです。どこのブランドですか教官それ。見ていると吸い込まれそうです。
 絵が…線が…センスが…。ヘレン・ケラーもびっくりの三重苦にもめげずに、私が二日で全巻購入したのはやはり制服・組織・部下×上官と、私のツボを多く刺激する設定だからか(画力も第一話に比べれば物凄い勢いで成長していっているが) ひたすら設定勝ち。あとキャラも「こんだけ出しておけばどれかのカップリングは誰かの心の琴線にひっかかるだろう」という作者のマシンガン乱射作戦が見事成功したらしい。男子校物でよくあるケースだが、ホモよりどりみどり。
 しかしテロリストが、国会議員よりも総理大臣よりも教官を狙ってくるのは最後まで不思議だった。
★★★
フェネギー
危険な職場で周りにバレないように気をつかいながら命かけちゃう話で私的には結構ツボ。でも二人の初めての一夜がなぁ。攻に片思いしている青年が同じ部屋のバスルームに入ってる時にしちゃうってのがなぁ。しかもバレバレでバスルームの中で青年泣いてるの。私だったらバスルームから出てきて水かけるよ。主人公の二人は他人に対する思いやりってのがないのかい。あ、脇役の西脇は大人でいい味出してると思う。
★★★
天河未来
思いっきり攻に愛されているくせに、男同士だとか上官のプライドだとかで今一つ素直になれず悩みまくる受、そしてそのため初めての一夜までになかなかたどりつけない…というこのじれじれ感が私のツボです。
しかしホントに第一話はとんでもない絵だったのに(^^;)しばらくするとちゃんと教官が美人に見えるからすごい。そんな作者自身の成長ぶりも楽しめる作品です。
★★★☆
俺様
 西脇がイイっ! 奥手な主人公石川ととその犬である岩瀬のラブラブなど私にはどうでもいい。 私がお勧めするのは外警班長西脇巽だけである。 ちょっとクセのあるサブキャラ好きにはたまらない人材が豊富だ。 しかし、普通国会警備隊でしかも査問会で隊内恋愛禁止を決定せんでも いいと思うのだが。しかも女の隊員はいるものの、それはただ一人で旦那も 同じ隊内にいる。 男同士での恋愛禁止をわざわざ規則にするノンキな警備隊だからこそ 毎回館内に爆弾しかけられるんじゃないかな? それに隊内恋愛禁止になってからの隊内恋愛率アップはどうしたものかな? 誰も守らない規則作ってどーするよ・・・。 隊長とか班長以外の平隊員は野郎の二人部屋なのだからホモ率高くても 仕方ないよね。 受がみんなウジウジお悩みくんなのがねー。そのかわり攻はみんな イケイケゴーゴーな人達だからそれに引きずられていいのかもしれない。 西脇とドクターの初めてのエッチの時に西脇が「紫乃(しの)俺が怖い?」と 聞くのだが、俺は男に紫乃とつけたドクターの親が怖いと思った。
★★


G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 10巻

様々な苦境を乗り越え、岩瀬と石川は結びつきを強くする。 そんな二人を隊員達は信頼している。岩瀬の誕生日を 祝ったり、石川の弟が上京してきたりと日々騒動が絶えないなか、 無線を使い岩瀬に告白してきた人物がいた。 (O)

俺様
俺の西脇お帰り、と思ったら…。何その爽やかな髪型っ! そんなの西脇じゃないやいっ!相変わらず何を守っているか 全くわからない警備隊だ。連載再開とあったので、新しく1巻から 始めるのかな?と思っていたら10巻かい…。第一話は人物紹介 がわりに館内大掃除って、だから警備隊なのになぜなんだ…。 西脇がドクターを簡単に抱えているのを見て、やっぱこの人は 人じゃねーと思ったが、石川を抱えて二階まで飛び上がる 岩瀬とどっちが人じゃないんだろう…。前回から3年たっているしと 思ったが、フリーハンドで背景や小物を描くのは冬水社は禁止 して下さい。
★☆
じゃあな
 三年ぶり。設定と、石川と岩瀬のキャラクターが好きなので(後は割とどうでもいいのだが…)復活を楽しみに待っていた本作。しかし池上は、作中時間では大して進んでいないのだろうが、三年間ずっとリハビリをしていたのか…哀れな。
 相変わらずラブラブしている岩瀬×石川。教官の、隊員からのモテモテぶりや、お約束の爆発と、身を挺して石川を庇う岩瀬の忠犬ぶりも健在である。爆風浴びても流血しても、愛の力でへっちゃらな岩瀬。三年間もリハビリをしている池上と、本当に同じ生物なのだろうか。成人男子を抱えて二階まで飛び上がるとは(いや、抱えていなくても…)それは地球の重力ではちょっと難しいんじゃないだろうか…。
  嫉妬してはフォローし、いつでも愛を再確認、というベタ甘ぶりは読んでいても楽しいのだが、それにしてもどいつもこいつもホモで鼻につく。国会ホモ警備隊だけならまだしも、親戚 縁者にまで…そして関連委員会からも…。残りは適当に淘汰して、教官に当て馬が続々と迫ってくる方がタイプなのだが、そう私の都合ばかり聞いても貰えないのだろうな。ところでこの世界の国会のエレベーターは凄い。何で動いてるのかもわからない程凄い。ホワイトベースの昇降機より凄いぞ。2022年、日本の科学技術は宇宙暦をも超えている。
★☆
フェネギー
作者は3年経てば絵も変わると言っているが、私の印象では相変わらずへ・・いやいや、あまり上手ではないレベルで落ち着いている絵という気がする。そういえば登場人物がみんなデブになったかな。3年経てば中年太りってことだろうか。しかし寮の二人部屋にベッドひとつってのは不自然すぎやしないか?それでいて「一応表向き二 人の関係はナ・イ・ショ」ってのは無理があると思う。そのへん上層部の方々はどのように思っているのかお聞きしたいものだ。話としては特に何も起こらないのだが、 おなじみのみなさんがきゃきゃきゃっ、きゃきゃきゃっと楽しそうにばたばたなさっ ていて、それなりに面白く読めた。次巻以降に壮大な陰謀やらめちゃかっこいい当て 馬やら死にそうになる教官やらというドラマな事件が起こってくれることを期待す る。
★☆

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 11巻

大規模なテロ事件が起こらない為に、どこか気の抜けた国会警備隊。海外からの優秀な研修生を迎えるにあたって、これではいけないと石川教官や西脇らは一計を案じる。テロリスト襲撃を想定した異色の演習に奮い立つ隊員達だが…。(J)

じゃあな

 いつも思うのだが、国会警備隊は国会を警備する人たちなわけで、警備しないといけない筈なんだけど、いっつも隊員総出で体力テストをしたり演習をしたりしている。この間、誰が国会を警備しているのだろう。「俺は通 常勤務だから演習には参加出来ないが頑張れよ」という台詞を主要キャラの口からきいた覚えがない。日本を守っているのは石川でも西脇でも岩瀬でもアレクでもなく、名もなきどこかの隊員なのか。
 まあともかく、わけのわからない爆弾やメカが襲いかかってくるよりは、こんなゲームの方がこの作品の設定の美味しいところだけ楽しめていいと言えばいいが。いつもいつも最後にキメのところをかっさらって隊員の賞賛を浴び、岩瀬に「かないませんよ」とか言われている石川は非常に好きなタイプのキャラである。私はちやほやされる有能な受が好きだ。もっとやってくれ。
 そして手首がないんじゃないかと思うくらい太い腕も、厚い胸板も(最近の石川はドクターと並ぶとまるで攻の様だ)ガタイ筋肉好きの私は全然OK。どんどんイッちゃって下さい…なのだが、なんか岩瀬はついに違う方に進化してきたな。のびあがって石川にキスした時の彼は、何かに似ていると思ったら恐竜だ(そりゃ教官も「!?」って言うよな…)。バイクも最高カッコ良かった。やっぱり未来のバイクは凄い。しびれる。特にブレーキ。

★☆

 

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 12巻

岩瀬の妹が上京してきた為、久しぶりに一人きりで休日を過ごす事になった石川教官。研修にやってきた新(女性!)隊員のビリーと映画に出かけるが、映画館は突然暴漢にジャックされる。その頃岩瀬は妹に、同性の恋人がいると告白し…。(J)

じゃあな

 表紙の岩瀬、そのチューブって吸ったらラムネとかゼリーとか出てきそうだぞ…。私、このシリーズ設定的にも凄く好きなんだけど、男ばっかりの団体でみんなホモっていう展開が苦手なので(かゆい、かゆいっすよ…)ドクターと西脇の話は寒かった…。何故そんなにもみんなホモ? 三歩歩けばホモにぶつかる。そしてどこへ行っても祝福の嵐。みんなホモだから当たり前なのか…。
 しかし、教官モテモテとか、岩瀬×石川ラブは大好きなので、続く二篇は楽しく読んだぞ。映画館での大立ち回りなんてカッコイイではないか。ビリーは全隊員中一番男前です。私はビリー×石川でも全然OKです。ていうかそっち希望。さよなら岩瀬。
 どこに行ってもカムアウトして回ってる岩瀬に、教官が怒髪天をつくのも無理はないが、その和解の仕方ってどうなんだろう…。目は口ほどに物を言うというが、そんなに雄弁に物を言うものだろうか。北島マヤもびっくりの表現力。あまりのラブさにおばちゃんどうしようかと思ったよ。
 こうもあちこちラブでホモだと、そうじゃない人達が逆に輝いて見えるので、アレクとマーティはいつまでもカップル成立にならず、なんかあやしい瀬戸際でうろうろしていて貰いたい様な気もする。大体私、石川、岩瀬、西脇、ドクター、アレク、マーティ、ガン黒シェフ…以外、顔わかんねーんだよ。ガン黒にいたっては、名前もわかっていないらしい…。


G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 13巻

委員会の査察としてやってきたのは、かつてDGの幹部候補だった宮沢という男。当時部下だった石川が発見した危険物を回収する前に被爆し、片脚を失った宮沢は今、DGに何を要求するのか。 査察と連動するように起こり始めた本部へのテロ活動に、石川をはじめ隊員らは果 敢に挑む。 (J)

じゃあな

 教官の目眩は、私の中で今、愛恵ちゃんのつわり、鬼塚先生(GTO)の鼻血と並んで心配な事柄のひとつです(同一線かい)。しかし、教官だと紛らわしいから今度から役職名を「隊長」にする、って、そうだよ! 私一巻からずっとそう思ってたよ! 気が合うね宮沢さん!! しかしこんな人生さげまんな人とはあまりお近づきにはなりたくないが…。
 この委員会の目が節穴なのは、隊内恋愛が禁止されているにもかかわらず、教官と補佐役がダブルベッドで寝ていることにも気づかない事からして明らかだ。宮沢氏に個人的な鬱屈があったからこうした形の査察が入ったけど、本当は委員会はあのPRビデオを見て風紀を粛正したかったんじゃなかろうかなあ。
 キャラクターが増えすぎて、真剣に何が何だかわからない。見開きの扉絵を見て「石川・岩瀬・西脇・アレクしかわからない! これはドクター? でも白衣を着てないからわからない!」と、ついに準主役さえもわからなくなった(カラー版で見直して、ようやく金髪だからという理由によりマーティを識別した)。各隊員の日常こぼれ話などを、書き下ろしでちらちらと描いてくれていて、脇役にピンポイントでハマってしまった人にはたまらないのかも知れないが、こっちは別 の意味でたまらない。よっぽど読解能力がないと言われているようだが、この発行ペースの上この書き分けレベルだったら軍配は私にあがるんじゃ…。おっかしいなあ、私ドラゴン紫龍と壬生攻介の区別 だってつくのに。聖衣着てる方が紫龍だろ(オイ)。
 ところで本作お得意の「走ってくる爆弾」であるが、今回はバージョンアップ。飛んでいた。しかし動体反応型にするより、熱反応型にすればカンペキだったのにと思うと、この世界のテロリストさんたちもまだまだツメがあまい。

★★

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 14巻

米国で経験を積み、日本の要人警護にあたる事になったSPの岩瀬。同僚のアレクに「DGの教官は凄くカッコ良くて可愛い」と吹き込まれて半信半疑だったものの、実際に石川を目の当たりにしたら一目で心を奪われてしまう。何としても「石川を守りたい」という熱い思いに突き動かされた岩瀬は…。(J)

じゃあな

 フリートークによれば作者は、岩瀬の背中を描く為に外国の俳優(故人)の体を参考にしたという。それは研究熱心な事だ、ぜひそのコダワリの背中を拝見しなければ…と思って岩瀬の背中を見て、しばし無言。一体どこの北京原人を参考にしたのだろうと首をひねったが、GODZZILAであろうという事で納得した。彼もハリウッドデビューで外国俳優か…。故人か…(まあ何度も死んでるし)。ちなみにベッドで教官(今は隊長らしいが)を抱き寄せたところは、何かに似ていると思ったらアームポイントのときのチョッパーだった。岩瀬、一人キャラクター図鑑。だがP75「俺の両親に紹介したい」の岩瀬は、もはや何かの有機物には例えようがなくて言葉を失う。
 新キャラが覚えられないことが一番ストレスになっているこの作品なので、岩瀬と石川の出会い編というのは知っているキャラばかりだから、安心して読めていい。環境大臣には大変お気の毒様であったが…。東京都庁が六神合体したような凄い国会議事堂とか、どこに当たってんだそのケリ、とか、いちいちツッコんで本をいじめているが、これが私の楽しみ方であって十二分に満足しているので、愛情としてひねくれているところはご勘弁頂きたい。好きなシリーズである事だけはちょっと主張しておく。

★★

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 15


岩瀬と石川の出逢い編もクライマックス。念願叶って石川のSPについて岩瀬は、彼への思いを再確認する。やがて両思いとなった二人が迎える、新しい年のカウントダウン…。一方研修の為来日していたグレイは、警備委員会の江角に思いを残しながらも、帰国の日が間近に迫っていた。(J)

じゃあな

 どうして毎回毎回不審物(本作中ではほぼ100%爆発物)をスタスタ無装備で開封しに行くんだろう…未来なのに。いや、現在でももう少し対処してると思うぞ! 大体ここまで狙われまくっているなら、常に防護服を用意しておくべきだ! そこんとこ警備委員会にちゃんと申告しておかなければ…ああっ、ホモに夢中で全然聞いてくれないヨ!!
 とまあ、うわついた人々の後手後手警護劇。今巻もそんな感じでした。気になるのはアレクと城でしょうか。人物相関図を見る限りではマーティに分がありそうなのに、作中では城が猛ラッシュ。しかシマーティだとアレク攻だが、城だとアレク受に見えるのは私の気のせいだろうか…。
 冬水社のコミックスは、重版以降カラー口絵がつかないんだそうです。皆さん、「何をぶらさげても歩行と着席の邪魔にしかならない、隊長のズボンのスゴイフック」を見る為に、ぜひ今すぐ本屋さんに走って初版をゲットしてください。どうやっても尻の下まで行くっちゅーのアレ。

★★

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 16巻

研修終了とともにマーティの帰国する日が近づいてきた。バレンタインに浮かれるDGだが、マーティはアレクの許に届けられたチョコレートが気になってならない。友達以上恋愛未満の気持ちを抱えながら、アレクの周囲にちらつく女性の影に苛立つマーティだが…。 (J)

じゃあな
 毎回、表紙だけでも強烈な一撃。極彩色のかんぴょうも見どころのひとつだが、一体DGの制服は何パターンあるのだろう。表紙のコレは単なるイメージショットなのだろうか。礼服にしては格がないが、実戦用としては、ボタンを留めているあいだにテロリストが街を半壊させていそうである。いずれにせよ十年前のアーストン・ボラージュみたいで、未来のはずなのに少年隊がABCを歌い出しそうである。
 今巻はアレクとマーティ、西脇とドクター、そして岩瀬と石川…と、私でも覚えているキャラの話ばかりで良かった。何しろ読む端から忘れていくのに、新キャラはどんどん出てくるから、登場人物紹介で本木に彼女(?)が出来ているのに素で驚いてしまった。えっ、全巻読んでるんだから知ってるはずなのに、いつの間に両思い…あなた教官一筋じゃなかったの…。
 ドクターの過去編は、紫茉さんの女子高生スタイルが良かったです。あと、謎の怪生物・ダグはとてもかわいいですね。年中やっている様な気がするわりには久しぶりらしいコミュニケーションゲームだが、いくら岩瀬が敵チームにいたって西脇がいれば石川チームは安泰なんじゃなかろうかと血も涙もない事を考えた。
 

G・DEFEND(森本秀)/冬水社ラキッシュコミックス 17巻

石川率いるキャットチームと、岩瀬率いるドッグチームに分かれて開催された今年のコミュニケーションゲーム。ここのところ岩瀬に押され気味だと焦る石川が、勝負に賭けた条件は「キャットが勝ったら向こう一ヶ月、岩瀬は自分に干渉しないこと」・「ドッグが勝ったら岩瀬の両親に(交際の)挨拶に行くこと」。譲れない条件を賭けて、白熱する勝負の行方は…?(J)

じゃあな
 すげえ。まず口絵がすげえ。頼むからみんなこの作品に関しては初版本を買ってくれ。重版には口絵カラーがつかないらしい。なんて、全部初版かも知れないけどな(なんてこと言うのじゃあなさん)。もうハンパじゃないこのカラーセンスとデザインセンス。隊長、どうして春雨を揚げたもの(そう見える…)を首の回りに飾っているのデスカ。
 更にその衝撃を上回る本編。
みんな一人マトリックス。ワイヤーがなくてもワイヤーアクション可能とは恐れ入る。そして、ただでさえキャラクターの見分けがつかないと言うのに、全員を同じシャツ姿にしてしまい、あげく雨まで降らせてキャラクターの髪型をも崩してみせる作者のその勇気にはもはや脱帽を超えて脱毛だ。
 岩瀬が石川を投げた時の手加減の仕方というのは、多分石川の足に重力がかかる以上、どんなに丁寧に着地させようとしても「ふわ」「とす」とはいかない様に思うが、そんな事この低重力な未来では関係ないのかも知れない。今巻一番戦慄したのは、壁を走るビリーでも仮面ライダーXばりの鉄棒アクションを見せる岩瀬でもなく、最後のスピーチの時に壇上にあがった石川の足下にあるものが、集合した隊員の頭を表しているのかも知れない…と気づいた時かな。ねえ違うって言って。じゃあ何の意匠なのかって聞かれても困るんだけど。
 謎の宇宙生物・ダグの短編はかわいかったです(←フォロー?)

★★☆


G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 18巻

二人っきりで温泉旅行に出かけた岩瀬と石川。日頃の緊張から解き放たれた甘い空気も束の間、とんでもない要人が現れてまたしても警備隊員の本領発揮? オムニバス形式で綴る、Dr.と西脇の出逢い編や、本木ブラザース登場など。(J)

じゃあな
 総理、オーソーリー、と、ベタな事のひとつも叫びたくなる18巻。書店においてある漫画家の即興カラー色紙みたいな表紙の意図も読みとりづらいが、カラー口絵の位置関係にも悩むものがある。いくらなんでも岩瀬はイメージ映像なんだろう。それにしてはわかりづらいが。いや、そうだと言ってくれ。頼むから。
 「警告する」はカッコ良かったが、オムニバスは正直わかんない隊員続出で、ねえ、過去の感想を見る限り私は絶対このシリーズを全巻読んでいるのに、待望されていたかの様に帰ってきたグレイの存在が何一つ思い出せないのはどうしてなの? 田町式記憶塾に通うしかないの? リメンバー。
 今巻一番びっくりしたのは、岩瀬妹のテレビ電話か。「えっ、未来なんだ」と今更ながらに驚いてしまった。確かに2023年ってよく言ってるよな…でも爆弾も爆弾処理もあまりに原始的で、すっかり忘れていたよ。ん? 2023年? てことは石川も岩瀬ももう生まれてるんだ。細かい設定を忘れてしまったが、石川のお父さんなどはそろそろ死ぬ頃かな。

★★



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 19巻

風邪でダウンしてしまった石川。岩瀬は大事をとって休むようにと言い含めるが、短慮にも岩瀬が石川を監禁しているのだと思いこんだ者がいた…。「ハルカを解放しろ」と要求して、アンドロイドを操りD・Gを襲う謎の人物の正体とは…?(J)

じゃあな

 相変わらず自分たちの組織しか狙われず、自分たちの隊長しか守らない国会警備隊。人間とほぼ同様の姿を持ち、自立二足歩行をしてなおかつ人間以上の運動能力を誇るアンドロイドが作中時間の13年も前、2010年にはすでに民間レベルで製作されていたのに、何故国会警備隊には人間しかいないのかも謎だ。素朴な疑問がむくむくと。全員をアンドロイドにしろとは言わないが、危険物の取り扱いやテロリストの捕縛の為に一班に一体くらい配備されていても良さそうな気がする。もしアンドロイドDGがいれば、殺人アンドロイドの頸部に、生身のビリーが警棒を突っ込むなんて恐ろしい綱渡りをする事もなかっただろう。ビリーよ…テロリストが寄越した危険なアンドロイドは、機能が停止した時に爆発するんじゃないかな、くらいの想像力は…。ロス市民の安全が今から思いやられる。
 そしてアンドロイド以上の運動性能を誇る岩瀬。そうねAIBOはなかなか人を超えられないものね。アンドロイドがこれだけ進化しているのだから、人間も進化して当たり前よね。フェンスに飛びついた君は一人キダム。OLちゃんを助けた身のこなしに至っては…例え君が助かってる千夏子は死んだだろうと言いたい。生きているのか千夏子…恐ろしい女…。
 アクションもメカもアニマルもかなりキケンな作者だが、オッサンを描くのはちょっと巧い気がする。若者は皆同じ顔だけど、三宅さんは味わい深いと思った。

★★



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 20巻

鬼の霍乱、岩瀬が風疹にかかった。石川の警護につけず、ハラハラするばかりの岩瀬。一方石川は、自分に出来る限りの事をしてやりたいと、岩瀬には内緒で手作りの料理を届ける。(J)

じゃあな

 おかしいな、あらすじを書いたらかさこじぞうみたいな話になってしまった。しかし成人男子が風疹にかかると、普通はもっと違う事を心配するものだが、さすがホモばっかりの国会警備隊。誰もその事については気にならない様子だ。
 今回は「岩瀬、風疹になっちゃった」「真矢と宇崎、二人の距離は何センチ?」「エミュー登場! 隊長の同期がやって来た」の三本です、んがくく、だったわけだが、相変わらずサブキャラを覚えられない私にとっては殆ど初登場に等しかった真矢と宇崎の話は結構好きだったかも。総理官邸警備隊の尾美氏は、ロン毛好きの私も退くくらいTPOをわきまえないステキなヘアスタイル。そんなに視界が狭くてSPとしてやっていけるのですか。「こんな副隊長、目障りなだけだ」と自分を卑下していたが、目障りなのはその髪の毛だと言いたい。
 毎回毎回、非装備で爆弾に対処する彼らにもようやく文明開化の波が訪れた様で、ロスで開発されたという爆弾を内部で爆発させて処理してくれるひみつメカ・「コントロールボックス」登場! 見た目が「丸いメカ沢」みたい点はもう気にしない。これがあれば危険な爆発物の処理ももう安心! でもそれ以前に、易々と国会内に50個もの爆発物がバラ撒かれた警備状況というのはどうなんだろうかと思うが…。「凄いぜ! この機械があればば遅刻しても先生に怒られないんだぜ!」みたいな本末転倒さを感じる。そもそも早起きしろよと。

★★☆


G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 22巻

訓練校時代の石川と西脇。決して笑顔を見せず、頑ななまでにDG入隊にこだわる石川が気になってならない西脇は、少しずつ彼の過去に近づいていく。教官の亀田はしきりに石川に接近し、援助を申し出るのだが…。(J)

じゃあな

 男同士で仲良くなる方法は、殴り合って土手に寝っ転がってワッハッハしかないのだろうか…。もうちょっと話し合いでどうにかならないのだろうかと言う気はする。未来にもなって。未来と言えば、お父さんが国会議員で、しかも職務中殉職した石川家の経済が「弟さん欲しいものも我慢してる」状態って、未来の保険や補償はずいぶんシビアなのですね。日本の政治もクリーンになったものだと喜ばしいですが、議員でこれなら一般市民はどんな苦労を強いられていることかと不安になったりもします。
 訓練校編が終わって、久しぶりに見かける岩瀬はずいぶん髪が長くなっているなあと…。カッコいい様な気もするけど、頭がよさそうで、そんなの岩瀬じゃない。要人警護としては、高層ビルのレストランで男二人が食事をしているだけでも相当珍しいのにそれが二組で、しかもどちらも人目を奪う様な美形…とあっては、目立って仕方ないと思うのだが…あっ、そんな悪目立ちしてる人が護衛だとは到底思わないだろうし、更に大統領令息はかすんで見えないから一石二鳥ってこと? やるな! DG!
 今回は奇天烈斎様が作った様なびっくりどっきりメカが出てこなかった為、比較的ツッコミどころは少な…って、内藤さん、だめだめ! はみだしコーナーのイラストで、そのライフル銃身が曲がってる曲がってる! 

★★



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 23巻

国会内外を白衣翻して歩くドクター橋爪。いつでも無理をして暴走しがちにDG隊員の体調維持に目を光らせるのが己の職務と信じて疑わないドクターに、しかし委員会は巡回禁止令を下す。ドクターは勿論、隊員からも不満の嵐だが、恋人の西脇は何故か委員会の決定に賛成している様子で…。(J)

じゃあな

 委員会の言い分がもっともな為に、反論する気も起きなかった…。そもそも体力勝負というか、無理をして集中力を欠いたら大惨事につながりかねない職場である。どこの世界で熱でフラフラの消防隊員が任務に就く事を「職務熱心で感心」と賞賛するだろう。健康管理が出来ていない時点で職務怠慢みたいなものだ。それを誰かがわざわざ出向いていって注意してあげてようやく認めるというのはどうも解せない。
 でも仕方ないね。DGだもんね。職員が拳銃不法所持していたってチャラ☆ヘッチャラ。だって気が付いたら敷地内に数十個に渡る爆弾が仕掛けられていたりするスリルいっぱいの職場だもの。拳銃一丁くらい見つかるわけないじゃない。
 30話の表紙はどうしても何がどうなっているのかわからない、とか、こちらに向かって銃を構えた相手の片手だけ持って、こちらも片手だけで、仰向けに投げ飛ばすのは無理だろう、とか、つまらないツッコミをするのは私の本作の楽しみ方の一つなので気にしないで頂きたいが、黒人のクロウのあだ名が、「クロ」ってのは、国際的な組織としてやばいよDGと。そこもまたツッコミたい23巻であった。
 男の多い集団でホモばっかり、っていうのは、どうもあり得ない感が先に立つというか、所帯臭くて苦手な設定ではあるのだが、それに加えて彼らがオムニバスでカミングアウトし続けるという本巻の企画はそんな私に対するSMプレイだったのだろうか。なにくそ。マーティ70年代の少女漫画の人みたいになって帰ってきたよ。どうしよう。 

★☆



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 24巻

JDGに新しい副隊長がやって来た。冷たい目つきでなれ合いを許さない篠井は、「仮の隊長」のままずっと定着し、絶大な支持を集めてきた石川にとってかわる為の委員会の駒なのか…? もやもやした気持ちを抱えたまま、休暇で弟たちの許へ帰省した石川は爆発事故に遭遇し…。(J)

じゃあな

 まあ24巻にもなりますとね。必ずありますわねこういう展開が。大体ボーイズラブのセオリーとして(同人誌のジャンルも大抵そういう経緯をたどるが)片想い、告白、両想い、同居、受か攻にお見合い話、家族にカムアウト…の後には、風邪をひいて看病、浮気疑惑から仲直り、記憶喪失、幼児化、赤ちゃんを拾う、結婚式…が順不同で訪れるものだ。同人ジャンルの場合、目安として女体化、ファンタジー設定、子供が生まれる(それも双子)…などの本が出始めるともうやばいわけだが、長期連載も同様かも知れないな。DGファンタジー番外編が始まらない事を祈る。
 さて、石川隊長の降格騒ぎ。確かに、国会を狙うテロより、隊長を狙うテロの方が多いのだから、隊長を交替させた方が日本は安全かも知れない。でもこの前石川隊長でDGのプロモ作ったばっかりだから、ちょっと詐欺って気がしないでもないけどね。「笑顔の優しい美人の隊長がいると思って志願したのに、眉毛のない疵のある隊長が陰気に出迎えた!」若者よ、まあ人生ってそんなもんだ。
 次巻予告の「もちろんこの人も暗躍中!」には笑ってしまった。それにしてもマーティーの髪は、ロン毛好きの私が見ても、ちょっと長すぎだと思う。ていうか伸びすぎじゃないの。あれから何年経ってるの…

★☆



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 25巻

記憶を失った石川は実家に戻されるが、欠落感に苛まれる。それが岩瀬のいない寂しさだと気づいた弟の登は、二人の仲に大反対していたものの見るに見かねて…。(J)

じゃあな

 長期連載ともなれば記憶喪失のひとつもやむなしかとは思うが、「俺も記憶をなくした事があるんですよ」「えっ」って、主役の両方が順番に記憶喪失になるのは、確かに「えっ」だ。
 国会議事堂上空に現れた無数の爆弾付ラジコン飛行機。何となく劇場版エヴァを思わせて脅威的ではあるが、無線コントロールで動いている以上、電波で操縦を妨害する事が出来ないのか…というのがひとつと、特定の対象にのみ爆発して危害を加えてみせるのだから、人間がどこかで爆破スイッチをコントロールしている筈。一機ごとにカメラをつけているのか、そうでなければどこかに全体を見渡すカメラがあるのか(多方向で爆発している以上、すごーく見晴らしのいい場所にいるわけではなかろう)ともかくそっちの視界を妨害する方が先じゃないんだろうか…というのがもうひとつ疑問である。トリモチで一機ずつつかまえていくDGは、ジャイアンのセミ取りとどう違うのだろう。
 前巻の感想で、DGファンタジー版が始まらないことを祈る…などと言っていたら、本誌で仁獣とコラボですか。私の祈りって届かないもんなんですね。いっそ楽しみです。

★★



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 26巻

記憶を失った石川だが、それを隠して何とかDGに復帰する。爆発物を搭載したラジコン飛行機は依然として国会を包囲したまま。犯人は館内のどこかにいると目星をつけた石川は、作戦に出る。(J)

じゃあな

 表紙は14帝國ですか? の26巻。DGの科学力の低さをこれほど嘆いた巻はない。だから! 民間レベルでは作中時間の13年前に、人間と見まごうばかりのアンドロイドが製作されてるんだってば!(19巻参照)なのになぜDGには危険作業用のアンドロイドが配備されないんだ! 今回の任務なんてうってつけなのに…って、そんな事言っても無駄よね。ヘルメットすら支給されないDGですもの…。鍋でもいいからかぶっておけよそういう時は!!
 隊長の記憶に関して言えば、ビリーが来た時点で「ああ」という感じ。「今の悠さんなら大丈夫」という岩瀬お墨付きの隊長アクションは確かに凄かった。成人男性の肩に手をついて、倒立前転(画面では石川の膝は伸びた状態で後ろに残っているが、あそこから膝を曲げて着地することは不可能だと思う。ぜったいに脚を投げ出した状態で回転しているはずだ)をした時点で「天井の高い会議室だなあ!」と感心したが、着地した瞬間に相手の襟首を掴んだ隊長が、そのまま振り向いて相手を殴りつけたのには仰天した。か、慣性はどこに消えたんですか…。
 「えっ、えっ? むしろここで反動を使って相手を投げ飛ばす方が、まだあり得るんじゃない?!」と思ったら、その後犯人は石川に襟首を掴まれたまま、完全に両脚を宙に浮かせてフライングソバット! どうやってー?! ここ無重力?! 
 ああ、未来はいい。未来はすごい。こんだけ凄きゃ、そりゃあアンドロイドも配備されないし、ヘルメットも支給されないよな。爆弾なんて素手で握りつぶせるかも知れない。「重傷者は出たが全員無事だ」という台詞だってDGなら納得。重傷なんてへっCHA-RA☆

★☆



G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 27巻

岩瀬の誕生日プレゼントを買いに行きたい石川だが、岩瀬がべったりくっついて離れない。痴話ゲンカでモメる二人の前に現れたのは…ミニサイズのパンダ?! 不思議なパンダを追って異世界に迷い込んだ石川は拓仁と璃芳、不思議な二人組に出会う。(J)

じゃあな

 岩瀬&隊長が仁獣芳烈伝の世界に迷い込む番外編と、城とアレクの短編収録。私はアレク×マーティー希望なのだが、この三人はこの平行線のまま三角関係に発展してくれると、それはそれで面白いかも知れない。議員宅を襲撃しようとしているチンピラを止めようとして、21人VS城&アレクのバトルになるのだが、この「21人のチンピラVS2人を描く」という目的を達成するまでのいきさつはどうにかならなかったのだろうか。
 城のモノローグ「暴力団予備軍 といわれる 未成年を含んだ グループのリーダーが イカれたバイクで 議員の車に激突し 死亡した恨み」。…難しいですね。私は何度読み返したか知れません。結局のところ暴走族のリーダーが事故って死んだのを、彼の舎弟が「あそこにあの車がなければリーダーは死なずに済んだ」と逆恨みして武装蜂起したらしいのですが、そんな事を言われても議員さんもお困りでしょうって言うか、「その連中が最近この近くで強盗事件を起こしている」って、強盗はまた別問題じゃないんですかって言うか。
 毎回毎回テロリストでは芸がないと思ったのかも知れないが、「武装した若者」が「議員を襲撃しようとする」理由というのは、もう少しありそうなものが考えられたんじゃ…と思った。
 しかも議員の家は、議員宿舎が国会と同じ敷地内にあってDGの管轄内なのかと思ったら、全然違うのね。城がランニングに出た先でたまたま見かけるのね。だったら「リーダーが逮捕された恨みで暴走族が警視総監宅を襲撃」の方がまだシンプルな様な。なにもリーダー、議員の車に突っ込んで事故らなくても…。
 まあこのツッコミどころが DGの魅力のひとつなので、わかってやっているなら作者も天晴れである。ツッコむというのはそこにスキがあるからこそ出来るものであって、スキどころか全編穴だらけの番外編の方はビタイチ面白くなかった。そもそも屋台骨がないのに、壁に穴が空くはずもない。ダグとパンダは可愛かった。あと、汐様の妖怪化に「おお! 翠龍鬼倒伝よりはまだマシだ! さすが!」と思ったが、汐様が「さあみんな出といで」と呼び出した妖魔の皆さんには「おお! これぞ冬水社クオリティ!」と逆の感動をした。何にせよ感動的な作画であった。




G・DEFEND(森本秀)/冬水社いち好きコミックス 28巻

外警のカリスマ的存在・西脇。石川の補佐となって警備隊を支え続けてきた男の知られざるプロフィールをオムニバスで描く。(J)

じゃあな

 もし西脇がドクターとデキなくて、警備隊唯一のフリーだったら、西脇の事が死ぬほど好きだったかも知れないとふと思った。いや私自身はドクター、好きなんですけどね。でも秘めた恋って良くなくて?! ずっと隊長一筋だったら素敵じゃなくて?! …まあ、もし、西脇がそういう意味で、本気で隊長を好きだったら、岩瀬をたやすく殉職させる気がするが。
 アッキーさんは普通にカッコ良かった。結婚式編もフツーに面白いかったのだが、私の中にいるつまらない常識人が「そんなに美形ばっかりいる警備隊ありえない」「その年齢の、肉体的なトレーニングをみっちり受けている男が、女装して女に見えるわけがない」と喚くので、素直には楽しめなかった。ケーキだって食べ過ぎれば胸焼けをする。ご馳走は、特別にひとつくらいあるから嬉しいんじゃないのかと思うのだが。
 そしてどんなトラウマがあるのか知らないが、私は家族にカミングアウトという展開が一番苦手なので、「岩瀬の妹の結婚式が間近で波乱の予感」なんてのはまったくもってごめん被りたいのだった。そんな事ならまた面白テロリストがキテレツ大百科レベルの発明品で襲いかかってきてくれた方がよっぽど嬉しい。

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