GO!WEST(松岡なつき)/徳間書店・キャラ文庫


クラブで遊んで適当にバイトして、フリーター生活を謳歌していた憲章は、その性根を叩き直す為…と、伯父の取引先であるテキサスの牧場に、強制的に預けられてしまう。そこで出会った牧場主の息子ディランは、堅苦しく真面目で、憲章をビシビシと容赦なく鍛えようとする。(J)

じゃあな

 憲章の「働きたくないわけじゃないけど何をしたらいいのかわからない、自分ではつまらない人間じゃないと思っているけど、だからと言って何が出来るわけでもない」というイマドキの青年ぶりが非常に良く描かれているのだが、ディランの視点になると憲章はずいぶんと可愛くなってしまうので、日本で居場所の見つけられなかった憲章がテキサスで生き甲斐を見つけていく流れが寸断されてしまうのは残念。まあ、カタコトしか喋れない憲章の英語が、ひらがなで表記されているのは可愛くていいのだが…(「いえす」とか「のう」なのだ)
  文章力に定評のある作者だけに、アメリカでの暮らしぶりも過不足なく描かれている。アメリカと言うと、ともすれば「だから俺は言ってやったのさ、そいつの頭にポテトをのせてやれってね!HA!HA!」という、わけのわからんアメリカン達がメイドインUSAぶりを発揮してくれて、世界中のどこにもない国が出来上がる場合も往々にしてあるのだが本作はとりあえずセーフ。ただ、オースティン登場場面は薄氷を踏む様な思いを味わったが。ディランの兄のオースティン。ハンサムで陽気でフェロモン濃厚で、悩めるカップルのオブザーバーというイイトコどりのキャラクターだけにどうなる事かと思ったら、そうきましたか。ご愁傷様です。ケヴィンとコージさんはどうかなとちょっと思ってはいたのですがね。
 ところでワタクシ、本作で知らなかった言葉を覚えました。さすがアメリカですね。今ひとつどこの部分を指すのかと言われると勘違いしている可能性もありますが、10センチ以内の誤差だと思われます。ちなみに辞書で引こうかと一瞬考えましたが、スペルがわかりませんでした。

★★☆


人生はバラ色だ(はしだ由花里)/桜桃書房・GUST COMICS 全二巻


両親の事故死で、一億円の借金を抱えてしまった大学生の弥生は、それを肩代わりにしてくれた巨金持ちのカズという男に関係を迫られる。(J)

じゃあな

 前々から気になっていた作品なのだが、どーかな〜と危ぶみつつ購入。あらオッケー。久しぶりのヒット。特に一巻が良い。ともかく絵は綺麗だし、ストーリーもコミカルで面白い。弥生はキスを一回5000円として借金返済にあてているのだが、毎回あるキスシーンも端麗である。男相手なんて冗談じゃない、金の為だからキスまでは許すけどそれ以上は絶対御免…という弥生に、無表情で迫り続けるカズがいい味を出している。クールな真顔で下ネタを飛ばすアナタがステキ。弥生の威勢の良さや変わり身の早さも勿論いいし、弥生の元彼女のリカちゃんも可愛いし、カズの美形秘書フクちゃんもいい。フクちゃんなあ…カズの親父、実はカズとまるっきり性格が同じじゃないのか…?
 難を言えば、毎回ラスト一コマで弥生がいちいちカズを持ち上げてしまうところなんだが(「あんたいい男だな」とか。とてもそう言える状況ではない話もあった様な気がするが…)まあラブラブで良かったねって事で。しかし弥生よ。事後請求でも貰えるものは貰わんといかんよ。100万円くらいふんだくってやれ。

★★★★
俺様
テンポが良く面白いのだが、キス一回五千円って、一億の借金が あるわりには安価設定だな…。2万回キスをしなくては借金完済には ならないのだが、キスを2万回…何か別のホモ本のタイトルのようだな…。 いつでも都合よく登場する攻とその秘書なのだが、私は最初この二人の関係をとっても疑っていた。ごめんフクちゃん、お父さんとだったんだね。 っていうか、フクちゃんの話の方が面白かったよ。弥生の元彼女のリカちゃん は可愛く強力なうえにホモに理解があり、カズと弥生をくっつけたいようだが、 リカちゃんもしかして何か大学のサークルではないサークル活動してないか? 弥生はお坊ちゃんだったわりには前向きに借金返済に向け働いていて、 役立たずで顔だけが取り得で攻に守って貰うのが当然だと思っている受けよりは 全然良い。ただ、頭が悪いので自分で納得しているようで、実の定カズに丸め込まれている事に気付いていないのではないだろうか?
★★


イリーガル・ライフ(紗煌りゅう)/白泉社・花丸文庫


再就職先が見つからず途方に暮れていた孝に声をかけてきたのは、高校時代の同級生・寺沢都岐。特に親しくもなく、むしろ嫌っていた相手だったが、背に腹は代えられず彼の勧める会社に勤める事になった。しかし高校時代から都岐が自分の事を好きだったと聞かされて…。(J)

じゃあな

 読み始めてすぐに「これはジェットコースター物を買っちまったな」と思ったが、進むにつれて「違う、これはトロッコレースだ」と思い、最後には「もはや滝を筏で下っている様なものだ」と、安全性を手放したばかりか、ついにはレールさえも失った。
 都岐の事が冒頭から「悪人」と断言されているのだが、具体的に何がどう悪人なのか全く説明がされておらず、孝の事を「振り回すだけ振り回した」ともあるがその具体例もない。畳みかける様に一気に登場人物を勢揃いさせる手法と言い、20ページ目にして「これはまずいな…」と思っていたら、30ページ目からはもうまずいもへったくれもない状態に。いきなり昼日中にビル街の路地裏で強姦されたかと思ったら、「どうして都岐を振ったんだ」などと都岐の友人に殴る蹴るの狼藉を受け「ちょっと待って!昼日中!強姦!ジャストモーメントプリーズ!」と私が孝に代わって叫んでやったが、叫ぶまでもなくみんなその事は承知の上で、それでも「都岐は本当にあんたの事が好きなんだ」「あいつはずっとあんただけが好きだったんだ」と言い募るのだ。待てやコラ、好きなら昼日中に路上で強姦してもいいんかい。
 そこで何を思いあまって孝が都岐にほだされたのかはもはや神のみぞ知るだが、そこからいきなりリバって…。いきなり人を強姦しておいて受って…。しかも残り40Pにして急転直下の展開。「ホワイ?」「ホワーット?」と叫び続けてついには「ハウマッチ?!」などと、問いかける言葉さえもわけがわからなくなっている私がいた。それでこれから、この人達どうするつもりなんでしょうね。どうなってくれてもいいんですけど。しかし関係ないのに一年間もとんでもない人に居座られた加倉さん。ご愁傷様です。

俺様
えーっと、これは何?リーマンにしてリーマンにあらず。 ではいったい何だというの?誰もが人として間違ってる。 都岐の事を「悪」だと誰もが表しているらしいが、いったい 何がどーして悪なのか、わからない。性格設定もそうだが キャラクター設定がなっちゃいない上に説明も出来てない。 ネタ的にはいくらでも話を広げられるのに何一つ広げていない。 あれだけ美味しいキャラを登場させているのに勿体無い。 昔流行ったジェットコースタードラマというのがあったが、 まさにこれは安全ベルトのないジェットコースター。 遠心力を無視して飛んでいくがいい。終わる頃いきなり 事件発生。まさに急転直下。つーか、テーマはどれか 一つに絞れよっ!結局何がどうして彼等は悪党なのか まるっきりわからないまま終わる。孝は加倉の所に 居候してる間にデキちまえば良かったのにと本気で思った。 出来れば加倉と藤枝の話をちゃんと書いて欲しかったし、 そっちの方が興味ある。


恋の初めはラブレター(雅 桃子)/リーフ出版・リーフノベルズ


「白雪姫」とあだ名される程愛らしい男子校教師の雪也は、生徒会長の坂本から送られ続けるラブレターに困惑していた。悪戯かと思いきや本気だと告げる坂本に、いつしかときめきを覚える雪也だが、坂本の親友の高橋と、雪也の幼なじみの津山は面白くない。雪也の初恋の行方は如何に?(J)

じゃあな
 俺様と「リーフの棚の前に立って、タイトルを見ないで掴んだ本を買う」というロシアンルーレットを試みた結果、私が掴んだものがこれである。表紙の絵に「ぐっ…?!」と思ったが生徒会長×教師ならまだいけるかも知れないと思って読み始めた。もう坂本のラブレターだけでお腹いっぱい。「貴方はもう私のものです。他の誰にも渡しません」って、こんなもの毎日下駄箱に入れんなよ!今日びの少年犯罪の犯行予告文なみだよこれじゃ!しかし「アイラブユー、フォーエバー」というラブレターを書いたというアイドルもいると聞くからなあ。
 アイドルと言えば、坂本の親友で、財閥の御曹司の高橋くん。フルネームが高橋一也というので、私ゃてっきり男闘呼組かと思って、ワイルドで熱き血潮でロケンロールな人を想像していたのですが、挿し絵見たら長髪受美少年なので天井に脳天ぶつけそうになりました。アラー、あなたが?あなたが高橋一也さん? まー、そう。変わり果てた姿になって。
 ともかく作中の登場人物が全員私から遠い国にいる人なので、どうにもなりません。とんでもねえ書体を持っているところはさすがリーフと思いましたが、とりあえず私のロシアンルーレットの結果は、即死という事でお願いします。
   
無星
俺様
ロシアンリーフはやはり危険な遊びだ。素人は真似しちゃいけねーぜ チッチッチッ。(俺達も素人です)表紙の絵でもう「サヨウナラ」と呟いていた。 生徒会長×先生と設定的にはイケるのだが、坂本のラブレターに 撃沈。毎日あんな怖いラブレター下駄箱に入れるなよ…。しかも 封筒の色で他の先生にまで差出人がわかるってどういう事だよ。 何よりも駄目だったのが、坂本の親友の高橋一也くん。どこかの 熱血ロケンローラーを思い出し、てっきりパッショネスな男前が 出て来るのかと思いきや、何だその中途半端な人?そして そのまた親友の島の髪型は何だ?その髪型で顔は少女マンガって あんたそりゃないよ…。後半怒涛のごとくエッチにふけり、坂本と雪也は 幸せに終わっているのだが、他の人達の問題が解決されていないのは、 まさかと思うが次への伏線なのではないだろうな?それはとっても許さないっ!
無星


LEVEL−C(葵二葉・紅三葉)/ビブロス・SBBC


「一晩泊めてもらえないかな?」そう言われて、サラリーマンの一臣を拾ってしまった高校生モデルのみづき。気が付けば同居して恋人同士の二人のラブストーリー。(J)

じゃあな

 ……パラノイア? すみません、私どうしても理解出来ません。以下続刊らしいですが、とりあえず3巻で勘弁して下さい。第一話はあまりにも濃厚に残る高河ゆんカラーに「そうそう!みんながこういう作風になった時代、あったあった!」と、妙な事に喜んでしまったのですが、その後話はまともになっていくものと信じていたのでございます。なのに…嗚呼。もう、ストーリーの流れというものが全く読めない。これが海の波なら私はサーフィン失敗。助けてキムタク溺れそう。事件が起きて解決していくのはわかるんだが、何がどうしてそうなったのかわからない。意味不明のモノローグがまたわからない。って言うか、そもそもそれが主人公カップルのどっちの心情なのかもわからない。突然強気に人生語り出すのはそちらの勝手だが、前後の脈絡ってものはどこに?日本語? ねえこの漫画ホントに日本語で書いてある? マジで凄いです。高河ゆんをある意味超えました。本作は多分、ロールシャッハテストの様に、読んだ人の数だけ解釈があるものと思います。いやー…「WEST END」って、面白かったんだなあ…(これに比べたら…)

俺様
するのか解説。そして続刊するんだ…。1巻と2巻の 表紙を見て、同じ人物だと思わなかったのは俺一人では ないはずと信じたいのだが、また絵の変遷が一時代を築いた人々を思い出させる。とりあえず何に対しても説明がなくても マンガって絵で勝手に話を進める事が出きるんだなと 感心してしまった。とりあえず何か問題を起こしたい時は 新しいキャラを出す手法は止めた方が良いのではないかな? 謎は一つ一つちゃんと解決して行こうよ。長引かせたいのは わかるけど、風呂敷はたたむから広げるものですよ。

バッド・コミュニケーション(紗煌りゅう)/白泉社・花丸文庫


板金職人の椎那は十年前に、エリートだった兄の片目を潰してしまった。それ以来、自暴自棄になった兄の成すがままにされてきたが、ある時道に倒れていたサラリーマンの圭介を拾った事から何かが変わりはじめた。(J)

じゃあな

 すみません、紗煌りゅう二冊まとめ買いしてたんすよ。で、これの前に読んだ「イリーガル・ライフ」があまりにもイリーガルなライフだった為、こっちはどうかと思ったら本当にたまらなくバッドなコミュニケーションだった。私はぺらぺらと自分が同性と関係を持っているとか、ましてやそれが兄弟であるとか言う事は滅多に口にするものではないと思うのだが、みんなぺらぺらと自分の性癖を公開してくれてオープンだったらありゃしない。日本もついに解禁か。
 第一話は呑気なのかハードなのかわからないけど、ともかく乱れた人間模様に疲れつつも、べらんめえ口調で鉄火肌の椎那に免じて読んだ。第二話になったらすっかり平穏を取り戻した椎那は美形で口が悪くてしかし腕の立つ若き親方というかなり痺れるキャラクターとして再登場。泣きべそ犬みたいだった圭介も、体格のいい温厚で誠実なその恋人という事で、あ〜らいい感じになってきたじゃなーい。あんまり性根が座らないものだから椎那のところに預けられた美少年が、圭介に惚れていくのに、徹底的に釘をさす親方がステキ。このまま「バカだなあ俺には椎那だけだよ」「圭介…」そして傷心の美少年は別のホモのところへ行って、めでたしめでたし、と終わるかと思ったら…ぎゃー。またジェットコースターが。とめて。降ろしてお願い。椎那も圭介もどこかへ行ってしまい、ストーリーはあっという間にとんでもない方向へ。どいつもこいつもホモで知り合いでどうしてくれよう。大体人間関係が狭すぎです。この街はどこか外界から隔離されてでもいるんですか。魔界都市新宿だってもう少し開けています。ここまで小さいコミュニティで固まっているからには、きっと凪の婚約者というのは慎司が貰い損ねたどっかの社長令嬢だろう。最後にまとめようにもまとまっておらず、一体全体作者は何が書きたかったのか全くわからなかった。

俺様
私は兄弟がラブラブでやっちまったパターンは まだ勢いってもんで許せる場合があるんだが、 憎しみをぶつけるために弟やっちまったあげくに、 「愛してる」だ?ふざけんなよ。まだ椎那が おっとこ前なのが救いです。しかし、何も語らず 心で思っているだけで相手に思いが通じると 思っているホモも迷惑だが、思った事をベラベラ 話すホモもかなり迷惑だ。しかし、この街の兄弟はみんなホモで近親相姦で職人なのだろうか? 狭いこの街は何て街?「イリーガル・ライフ」に比べれば マシなのか?一番大人でまともなのはだったのは5歳児だった。

 

忍者なんです(加納 邑)/オークラ出版・アイスノベルズ


 大学生の圭介と一流は恋人同士。夏休みに郷里に帰るという一流に、無理矢理くっついてきた圭介は、一流が現役の甲賀忍者である事を知る。頭領を継ぐ一流の配偶者になる為には、甲賀忍者の資格がなければならないと言われ、圭介は辛い修行にも耐える決心をする。(J)

じゃあな

 何故だろう。「HARD BOYS」を読んだら、この本の前をどうしても素通りできなかった…。期待に違わず、前半はあまりのくだらなさとテンポの良さに、すらすらと読める。可愛子ちゃん受の一流は全然タイプではないのだが、一流を盲目的に愛し、あわや死にそうなピンチを超人的な運動能力で何とか切り抜けた直後に「一流の弁当は端に寄ったりしていないだろうな?!」と、その事しか心配しない圭介はかなり笑わせてくれる。一流が甲賀忍者だって聞いても「一流も天井をさかさまに歩いたりするのか?!」ってお前は他に心配する事はないんか。
 全体的に破天荒ながらもまとまっている。オチは読めているが作者もそれは承知の上だろう。B級作品のA級という感じ。キングオブ三流というか。忍者でさえあれば、頭領の配偶者は男でも女でも構わないという事で、一流の恋人である圭介が男である事よりも忍者でない事を問題とされているのがネタの一つではあるのだが、頭領は直系男子による世襲制と決まっているというのに何で配偶者が同性でもオッケーなのか、その点はなかなか不可解だった。余所で作ればいいという事だろうか。さすが忍者、ドライである。死して屍拾うものなしだ(それは隠密同心)

★☆
俺様
甲賀も伊賀も色々と抗議したい事があるんじゃないかなぁ…。 っていうか、血筋がよければ修行でどうにでもなる忍術って何でしょう…。つーか、夏休みの間の出来事って事は、 資質があれば忍術修行などちょちょいのちょいという事だろうか? ハットリくんは何のために山を下りて「毎日が修行でごさるよニンニン」と 言っているのか、考えた事があるのかーっ!!(そんな事は言ってません) 結局の所、一流は圭介と一緒になるために頭領になる事を選び、 圭介に忍者修行を頼んだわけですが、その前に色忍びを止める事を考えようとは思わないのでしょうか?そっちの方が問題だと思うんだがね。 ところで鮒寿司ってクセがあるどころじゃないと思うのですが、今の 若者はそういう物を好んで食すのでしょうか?それも忍者の血筋だから でしょうか?ああ、何をしても忍者の血筋だからで片づけられて、いいなぁ…。




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