影あるところに(西田東)/新書館・ディアプラスコミックス


外科医の中道のところにやって来た新人ドクター・堤は、調子のいい陽気な男だが、初対面の瞬間だけなぜか「中道」という名前に鋭く反応し、わずかな敵意を見せた。彼は、自分の父親と中道の関係を知っているのか…。(J)


じゃあな

 西田東でドクターで白衣。期待にムラムラしたが、予想に違わず面白かった。俺様から借りて読んだが、自分用を早速AMAZONで注文だ。塗りのいい方を手元に残そう(じゃあなさん、食玩じゃないんですからどれでも同じですよ)。
 中道の堤父への想いや、喪失感の描き方もすっごく胸に迫っていいのだが、しょーもなく乾いたギャグもまたたまらない。窓から落ちそうな堤息子を支えていた子供達が「おやつよー」の一言で「わーい」と画面に表情も見せずさっさと彼を見捨てているこのドライ感が素晴らしいな。堤息子の「俺の部屋見たこともない虫が反乱して」という言い訳にも思わず笑った。笑わせようと意気込む芸人の話術よりも、無表情にポツンと呟いたギャグの方が破壊力が大きいが、似た感じなのだろうか。お腹を抱えて笑うというわけではないのだが、ストンストンと小気味の良い会話が面白さのツボにハマっていくこの感じは(画面的に相当距離感があるのだが)「エロイカより愛をこめて」の雰囲気に近いのかも知れないと感じた。いや、主観なんですが。やっぱ違うかなあ。でも部長と少佐の会話の雰囲気とか、似てないかなあ(なんでその組み合わせなのか…)。
 爆笑するわけではないと書いたが、すみません、あとがきにはいつも爆笑しています。この人、漫画が好きで可愛いなあ。今にも変形合体して巨大ロボ(ブリキ製)になりそうな病院描いているけど、全然オッケーだよなあ。漫画を描くのが好きな人の漫画を読むのが楽しいというのは、もっとも美しい生産者と消費者の姿かも知れない。文句なく星五つです。
 あ、以前星五つつけたら「それほど面白くない、じゃあなさんたら白内障で目が曇ってるんじゃないの」と言われたので「そうだ…私の星五つは、あやしいんだった…」と一瞬かがみかけたが「いや! これは! これこそは間違いなく面白い! これが面白くなかったら私は本当に白内障だ! いやむしろ白内障患者にこそオススメだ!!」と熱く開き直りました。発症してないとこの良さがわかんないんです、ええ。

★★★★★


DOG STYLE(本仁 戻)/ビブロス・BBC


高一のテルは、親友の柏(弟)のせいで、ヤンキーに狙われる荒くれ者生活。すさんだ気持ちをお気に入りの廃ビルの屋上で癒したいのに、秘密の隠れ場にはもう一人住人がいた。一学年上の寺山美紀は柏(兄)の友人。柏ブラザースに振り回される二人は、廃ビルでヒミツの関係に…。(J)


じゃあな

 なんか凄く感想の描きにくい漫画だった。結論から言えば好き、面白い、なのだが、本仁戻のこの独特の味付けがなかったら、もっと読みやすく面白くて好き、だったかも知れない。でもそうしたらただのボーイズラブでつまんなかったのかも知れない。なんつーの、オムライス出されたらカレーがかかってて「えーっ、オムライスって普通ケチャップでしょ、なんでカレーなのよカレーはないでしょ辛いし、えーっ、でも美味しいじゃん、でも次回頼むかどうかわかんないよ、えーっ」みたいな。わかんない喩えですかね。私にもよくわかりません。
 とりあえず、不良はステキでいいと思いました。今、ボーイズラブ界では本仁戻か田中鈴木しか描いてくれなさそうな凄い不良でした。ちなみに少女漫画界ではこれを描ける漫画家を思いつきません。ボーイズより広いはずのフィールドでも描けないものを描くって、一体前述の二人は何者なんでしょう。
 あとテルの感想コミで、加奈さんもサイコーでした。本仁戻、何かにつけ新境地ですね。テルと美紀が好きなタイプのカップルだけに、Hが楽しくなくてこちらも消化不良。ビブロスさん、せつないところで続刊にしてくれてありがとう。一刻も早く続きを出して下さい、さあ早く。「ミキ」という名前のキャラは、昔は「ミッキー」と呼ばれたものだが、今は「ミキティー」なのだなと妙なところに感心した。ミキティー&一也。みきティー&ユーティ。丘の上のミキティー。

★★★☆


DOG STYLE(本仁 戻)/ビブロス・BBC  2巻


それぞれ、親友に敵わぬ恋をしてその気持ちを半ば利用されながらも、離れることが出来ないでいる美紀と千秋。ひょんな事から接近した二人は、体だけの関係を続けていたが、やがて互いのことが本気で気になってきて…。(J)


じゃあな

 あらすじに書いた話とはどこか違うような気もするのは何故だろう。大筋としては合っているはずなのだが…。そんな、独特の雰囲気で進む異色ボーイズラブ。
 美紀とテル、どっちも弱くてどっちも強い。片方がヘコんだ時は片方が支えとなり、逆もまた然り。荒削りな癒し系のコンビネーションである。ドギツイまでにストレートな描写の裏に、繊細な二人の気持ちが描かれていて新ジャンル・エロせつない。
 心の傷をゴミ箱に叩き込んで、ポケットに手を突っ込んで前を向こうとする二人を、無神経のナイフでメッタ斬りにする柏兄弟。カナさんのパワーもいや増す一方。
  テルと美紀でうまくいってしまえばいいだけの話だが、果たしてあの悪魔トリオがそんなに簡単に見逃してくれるものだろうか。次巻も楽しみだがおそろしい。

★★★☆


忘却の夢〜傾城秘話 参〜(日輪早夜)/大洋図書・ミリオンコミックス


色子の夕霧は傷を追った常盤を助ける。夕霧の計らいで傷が癒えるまで玉鈴楼で働くことになった常盤は男娼の存在を初めて知った日に夕霧が客をとっている姿を見てしまう。(O)


俺様

珊瑚は年齢が低すぎて読んでいて痛々しかったのだが、年齢があがった分夕霧は悲壮感が漂っていた…。過去も壮絶だが、それでも健気に働く姿は偉いよな。って感心してる場合なのだろうか…。
行く末にあまり明るさが感じられず次巻泣きそうな展開にならない事を祈る。なので、珊瑚と猫柳の話がアホみたいでホッとさせられた。

★★☆


あるく想い(日輪早夜)/花音コミックス・芳文社


再会を果たした幼なじみの真に熱烈にアタックされる幸福。最初は拒んでいた幸福も真の事が好きになりドキドキしてしまう。ところが、気持ちと裏腹になかなか素直になれない幸福だった。(O)


俺様

ああ、まだ続いているのか…。とはいえ、そろそろ瑞雲とみのり程とは言わないのだが、進展があっても良いよなと思っていたら、なんとか
無事に主人公達もボーイズラブとなった。ありがちな双子を勘違い。ちょっとチューしちゃった所を本当の恋人が見ていて一騒動という王道パターンも成立した。何か兄達はもういいかなって感じです。だから三男の話になんだか甘酸っぱい気持ちになりました。ひーちゃんの話があるならもう一冊ぐらい続いてもいいかな〜って思ったら、そうだよね主人公が丸くおさまれば終わるよね…。何だか寂しいおばちゃんなのだった。

★★


魔女っ子☆ジロ(日の本也)/光彩書房・光彩コミックス


魔法使いの森長に拾われて育てられたジロはその恩返しをするべく、立派な魔女になるため毎日女装して修行に励む。ある日ジロと恋人の慎一がエッチをしたら魔力が慎一に移ってしまう。(O)


俺様

ジロちゃん頭悪すぎです…。なぜに立派な「魔女」になろうと思うのか…。そしてその結果女装すればいいって…。ジロちゃんがドスコイマッスルに成長していても、同じ事をするのでしょうか…。それはそれで面白いけどさ。
スカート姿に姿に違和感がないので、女装のままエッチになだれ込まれると見ているこっちが恥ずかしい。副会長が攻とはね…。下克上はアリだと思うものの、このままの関係の方が面白くていいのにな〜。
でも、なんで魔法使いなのにジロちゃんの性別がわかんないんだ森長!!モーロクしすぎだろ…。

★★★


目を閉じておいでよ(緋色れーいち)/フロンティアワークス・ダリアコミックス


高校生の魅人は青年実業家の勇馬と恋愛中。でもつれない勇馬に魅人は浮気を宣言する。浮気を容認されてムキになった魅人はバカンスで訪れたハワイで浮気をしようとするのだが、勇馬の事を考えてしまい、上手くいかない。(O)


俺様

出版社がかわっても、緋色先生は私を裏切らないでいてくれる…。違う意味で安心感があります。登場人物の誰もがアホアホで拍手したくなる程です。
髪の色・肌の色・声をかえる努力をする勇馬もスゴイですが、前髪で目を隠したらもう勇馬だとわからない魅人。そして翌朝には肌の色が元に戻っている勇馬…。あなた本当に人間ですか?それにしても魅人がどうかわるかみたいので浮気を容認した勇馬ですが、魅人が攻に目覚めてしまったらどうする気なのでしょうか?自分が攻で受は無理だとわかったから、元恋人と別れたのではないのですか?なのに変わって欲しい、欲しくないってアンタアホやーっ!!
何から何まで緋色ワールド炸裂でお腹イッパイです。ところで、勇馬はどうして元恋人の魅人の父親をやっちまおうと思わなかったのでしょう?あのおっさんは何でもアリな感じなのに…。

★☆
じゃあな
 主人公の「魅人」という名前だけで軽く退ける。これで「ひでと」とか読むならまだ救いはあるが、直球で「ミト」である。受だけにミトコウモンというギャグなのだろうか…ごめんなさい、お前なんか「コンドリア」ってあだ名つけてやる、って書こうと思っていたのに、つい手が滑りました。
 そんなわけで、冷たい反応から推して知るべしで、あまりタイプではなかった本作。誘い受襲い受は好きだが、その事ばっかりしか考えていないギャル受は好みじゃないという事を知る。前者と後者の違いがどこにあるかと考えるにつけ、誘うにしろ襲うにしろ、前者は自己のアイデンティティがすでに確立されているのに対して、ギャル受はなーんにも考えていない時に、恋愛のイキオイと肉体の快楽で突っ走る事だけを覚えてしまった頭たりない子みたいな印象を受けるからではなかろうか。
 自分というものがあって、相手を選択しているのと、相手に選択されて自分を体ごと投げ出している違いというべきか。いや、そんな真面目に考えるほどの話でもないよな、コレ…。
 俺様の感想を読んで、てっきりインストラクターの花村さんが勇馬の変装なのだと勘違いして「すげえ! すげえ変装テクだ! ルパンだなコイツは!!」と感心したのだが、やっぱり不可能でしたか、そうですか…。
 受は売り言葉に買い言葉で、したくもないのに浮気をせねばならず、攻は受を更に色っぽくしたいから浮気奨励らしいが、そういう時は自分があの手この手で開発していくのが攻の本懐というものじゃないのかと。


チャオチャオバンビーノ(天禅桃子)/コアマガジン・ドラコミックス


塾の講師のアルバイトをはじめた要はそこで美少年優太と出会う。自分を慕ってくれる優太を可愛く思うものの、時折見せる男らしい所になぜかドキドキしてしまう。(O)


俺様

結構前の白泉社はこういう年の差カップルのマンガが多かったように思えます。そして、それはいつも年下の彼が年上の彼女にキーキーしていた…。
要は受だよな〜と思いながらも、優太の美少女ぶりにどうなるものかと思っていたのですが、いいぞ優太。よく成長した!!そして男らしさも満点だ優太。この後がもっと楽しみなのに良い所で終わっちまったって感じですね。
しかし、もっと楽しみなのはマコちゃんとケイです。この二人の続きを読ませてくれ!!切望。ところで優太が優しいマコちゃんに「年上ならモロタイプ」言っていましたが、今タイプでもいいんだけどと思うのはおばちゃんだけでしょうか…。
でも、マコちゃんはケイと幸せになって欲しいのね。

★★★



翠龍鬼倒伝(川原未夜)/冬水社・いちラキコミックス


天界人の翡翠は、妹を殺した邪鬼を追って人間界へと下る。天帝の心の一部が実体化した蒼龍と共に邪鬼を倒し続ける旅が始まった。(J)


じゃあな

 G・DEFENDを読んで、さらに巻末の連載ラインナップを見て、しみじみと考えた。こんなにダメでいいのか、冬水社。いや、DGはあれはあれで、独特の面白さがあるが、それはピッチャーの投げた剛速球がベンチの監督に当たったような面白さである。決して塁には進めない。まして点数は入らない。だが巻末の連載陣を見るにつけ、全部、打ったボールがジャビット君に当たったり、バットの代わりにしゃもじ持ってきたり、さあ来いとバッターボックスに空手着を着て仁王立ちになっている様な作家ばかりである。これは、漫画雑誌としてどうなのだ…なぜ未だに潰れないのだ…。
 あまりの凄さに興味を覚えて、一番タイプそうなロン毛美形の出てくる本作に手を出してみた。二冊まとめて購入したが…ごめん一冊でギブアップ。話はありきたりだが、ありきたりなりにまとまっている。翡翠のキャラクターが調子いいので、リズムもある。ただ、一、二話読むとどれもこれも味付けが一緒なのですぐ飽きる。そして絵が凄い。凄すぎる。魔物が出て来た時に、翡翠が「これは魔物か…?!」と驚いていたが、私もまったく違う意味で同じ言葉を口にして驚いていた。実際にあれが目の前に現れても、ちょっとわからないかも知れないな…。妹・紅蘭のヌードにも三百文字くらい言いたい事がある。翡翠の技もドンとかバンとか言ってるけど、迫力は皆無。最近は便利なトーンとか便利なソフトとか出ているけど、漫画ってそんなもんじゃ描けないんだなという事がよくわかる。
 漫画でもっとも大切なことは「描けないものは描かないこと」。冬水社の作家は皆、その禁忌に自ら突進していく勇気あるドン・キホーテ揃いである。頼むから誰か止めてやれ…。
 ちょっと前までは、早く解散してしまえば、作家が自由になって芳崎せいむの様に新天地で才能を開花させられるかも知れないと思っていたのだが、そろそろ救いたい作家もいなくなってきた。いっそ冬水社にはどこまで行けるものなのか、突っ走り続けて貰いたいと思う。。





合言葉はハレルヤ(果桃なばこ)/徳間書店・キャラコミックス


売れっ子作曲家のシュウは、愛息・牡丹と恋人・静との三人暮らし。幸せいっぱいの毎日だったが、宿命のライバル・龍人が静にちょっかいを出してくるものだから気が気ではない。その上、静が龍人の家の家政婦まで引きうけてしまい、二人の距離は急接近。仕事に忙殺されながら、不安でいっぱいのシュウに、静は涼しい顔だが…(J)


じゃあな

 果桃なばこで唯一、受がお利口さんなシリーズ第二弾。と言うか、えのちゃんが人並み外れてぐるぐるなだけという気もするが…。彼に比べると、静はなんとも頼もしく男らしい。本業とは別に二件分の家事を引きうけ「金なら俺が稼いでいる」というシュウを「働き盛りの男がくすぶってられるか」と一蹴。世の、おうちでのんびり、だって出かけると彼が嫉妬しちゃうんだもん☆ 俺は彼だけのオ・レ☆ な受どもに見習わせてやりたい甲斐性である。
 迫る当て馬は毒舌でかわし、嫉妬に狂った恋人は張り飛ばす。…凄いな。この人。難攻不落すぎて実は話は盛り上がりに欠けるのだがここまで徹底していると小気味良い。ちびっこ満載の日常も、他愛ないけど、まあかわいい。フツーにボーイズラブで「ま、いいんじゃないの」という一冊。ああ…面白かったけど、果桃なばこはもっと、無人島でオールバックにネクタイの社長が波打ち際でエッチする様な、わけのわからないものを描いて欲しい気もする…。大人になって欲しくないボーイズ作家がここにも一人…。

★★☆


瞳の追うのは(富士山ひょう太)/幻冬舎コミックス バーズコミックスルチルコレクション


縁と音海は進学のため揃って上京してきた者同士。高校時代からの友人で気心も知れ、慣れない東京では連絡をとりあって生活してきた。明るく人なつこい縁に対して、マイペースな音海は、熱烈に人に焦がれるということを知らない。そんな彼が気が付くと縁のことばかりを考えるようになっていて…。(J)


じゃあな

 縁と音海の焦れったい進展とともに、もはや私からは相当遠くなってしまった大学生の、社会に半分片足突っ込みつつも学生で、アルバイトしてるけど親がかりで…という発展途上な青春ライフがじっくり描かれていてなかなか楽しい。ハタから見て、羨ましいような友人関係を築いている縁と音海だけに、一気に色恋にもつれこんで欲しくないような、二人の関係の進まない具合がいいなと思っていたのだが、あとがきで思いっきり「二人がくっつくまでの話」と書かれていて興ざめした。なんだよくっつくのかよ(まあそうだろうけど)。そういや「ディア・グリーン」って読んだ気もしてきたな…でも、縁と音海のどっちが受なのか、今真剣にわからないんだけどな…。
 モノローグが多いせいか、縁は人当たりが良く、音海は自分の世界にこもりがち…という味付けの筈なのだが、どっちとも繊細な若者にしか見えない。それだけに余計、どっちが受で攻かはかりかねるのだった。なんか私の予想と逆の様な気がして怖いわ…。

★★★


タカトリキングダムキングス(南野ましろ)/新書館 ディアプラスコミックス


養子縁組までして、名実ともに黒田と新婚さんいらっしゃい☆の高鳥ふたご兄・藍羽。ところが初夜以降、旦那様はちっとも手を出してくれない。不満爆発の藍羽は誰にでも見つけられる場所「犬屋」へプチ家出を敢行するが…。(J)


じゃあな

 この前久しぶりにこのシリーズを読み返したら、桃生は初登場時が一番お利口だった。前巻でおかしくなったかと思ったら、今巻ではすっかり「ましろプリンセスズ」の仲間入り。朱羽の方がお利口だった事には衝撃を覚えるな…。
 描くのが楽そうな画面と、脊髄反射だけの会話。ストーリーがなくキャラクターが小ネタを積み上げながら、気が付いたら終わってる…というこの雰囲気は、なんだか大昔のゆうきまさみの漫画を彷彿とさせるな。こういうのって、少女漫画やボーイズよりむしろ、オタク男子フィールドに多い様な気がする。男はストーリーがなくっても可愛ければ気にならないからな、わりと。
 姫の恥辱プレイが一番良かったです。次は子供ものっぽいから、猛&杜萌カップルも登場かな?

★★☆


保育園へいらっしゃい(街子マドカ)/ビブロス・BBC


お客は「子供」・狙うは「保護者」! ヤクザの組長の一人娘のアイが勢いと道楽とビジネススピリッツではじめた「ほいくえん・愛」の保育士は元ホストから魔性の男まで、ママさんたちのハートをがっちり掴むために集められたイケメン揃い。それぞれに園長に弱みを握られた彼らは、恋に子供に教育にと大奮闘する。(J)


じゃあな

 あらこんなにいい作家だったのか街子マドカ。たいへん、デビュー作も買いに行かなくちゃ。という事で、物語のテンポもいいし、キャラクターも粒ぞろい。子供たちも健気で愛らしく、一作ごとによくまとまっている。
 キャラクターの行動と心の動きが、
メインテーマに巧くからまって、無理なくストンと落としてくれる。特に魔性の保育士がメインのなる第三話は、ごちゃごちゃになりそうなテーマをあっさり綺麗にまとめていて見事だった。
 キャラクターで言えば…なるみ先生かわいいですね。タイプです。なるみ先生モードの方がタイプです。キメキメの男前小学生・陽介くんもステキです。なるみ先生が好きだからいいと言えばいいのですが、第三話が終わって、四話は小田巻くんかと思ったらまたなるみ先生だったのにちょっとカクン。次巻は、彼の出番はあるのでしょうか。

★★★★


饒舌な試着室(鳥人ヒロミ)/ビブロス・BBC


陸は成人式のスーツを作るため父親に無理矢理テーラーに連れて行かれる。そこで出会った店長は腕は超一流だが、とんでもなく男にだらしのない
ロクデナシだった。店長にバカにされた陸は彼の作るスーツの似合う男になるべく努力するのだった。(O)


俺様

店長の声がどんな声が気になってくる。陸の父親は出てくるのだが、母親が出てこない所がボーイズラブって事なのだろう。陸はきっと両親の良いトコ取りなのだろうな。
店長の仕事は出来るがロクデナシぶりが、自分はまっとうに生きてはいけないのだと思い込んでる風でちと痛い感じがする。あいかわらず受のエロっぷりは素晴らしいのだった。あの年齢にして、若者の志向と嗜好を理解している吉野夫妻には頭が下がるのだった。
ところで、安西の車から降りてサヨナラを言った店長だが、その後どうやって店を続けれるようになったのか知りたかったりもするのだった。
弟のユウウツは本当に短い話だがもの凄く鼻息が荒くなってしまいました…。

★★★☆
じゃあな
 松崎司の仕立て屋の話の時にも同じことを書いた気がするが、「フレンズ」でジョーイがゲイの仕立て屋に握られた…という話を見て以来、テーラーと聞くと「握るんだ」という変な先入観を持っている。今回は鳥人ヒロミで仕立て屋なのだから「握る! もう、絶対握る!」とこっちが手に汗握ってしまったが、不思議と握らなかった。いや、いいんだけど…。
 鳥人ヒロミの受はどれもこれも、色気が服着て歩いている様な人ばかりだが、本作の柊店長は色気が色っぽく見える仕立てのいい服を着て歩いているからさらに手に負えない。自他とも認める真っ向ゲイで、誘う意味でも縋る意味でも悪女特性アリ。もう、誘い受とか襲い受とかいうより「喰らい受」みたいな迫力である。
 その分、攻の陸人は結構純情、案外前向きに可愛くて、好感度は高いのだが「あー…捨てられそう」な感じ。通常の三倍のスピードでいい男に成長しないと、惚れっぽい店長はさっさと別の男に鞍替えしてしまいそうな気がする。
 吉野夫妻はゲイカップルにとって都合のいいキャラクターになりすぎず、味のある外見も手伝っていい役回りだった。私はむしろ安西氏の運転手が気の毒で気の毒で…。ないのよ、後部座席との間のシキリが! しかもリムジンとかロールスロイスとかじゃなくて、ただのBMWよ! どんなに車体が大きくてもたかが知れてるのよ! なのに後ろであんな事こんな事…。いくら悪女の柊店長だからって、少なからず抵抗しただろうに、どうやって車の後部座席で大の男から下着まではぎとったのだろう。そんなドスンバタンを背中に感じながら、アクセルを踏み続けた彼に幸あれ。
 カラー口絵の店長を見て、昼はやり手の仕立て屋で、家では子供に返っちゃうトラウマが…とか勝手に想像していたのだが、これは泣いてるんじゃなくて事後の翌朝、大あくびしながら起こされたところなのか。
 
★★★★


ランキング

このサイトについて
BBS
CHAT
トップページ
 
search